霧華
(ついて来ちゃったけど本当によかったのかな…)

霧華
(突然お茶しましょうって…)

霧華
不安だ…

悠翔
やっぱ驚かれましたよね

霧華
え!?

悠翔
声、出てましたよ

霧華
あっ…ごめんなさい

悠翔
いえいえ

霧華
あの…一緒にいた男の子は、置いてきてしまって良かったんですか…?

悠翔
あぁ、霧仁のことですか?

悠翔
大丈夫ですよ。
元々、今日は長引くから先に帰ってほしいって言われてたんで。

霧華
そう、なんですか…。

悠翔
そうだ!俺、名乗ってませんでしたよね。

悠翔
俺の名前、櫻井悠翔っていいます。

悠翔
霧仁は幼馴染みで、いつも学校帰りとかに病院に付き添ってるんです。

悠翔
あいつ、たまにサボるからw

霧華
えっと、学校帰りっていうのは…

悠翔
俺たち、まだ17なんで高校通ってるんです。

霧華
そ、そうなんですね…。

彼、櫻井悠翔くんが今暇を持て余していることはよくわかった。
でも…普通、高校生がこんなおばさんをお茶に誘うだろうか…?
いや、誘いに驚いて二つ返事でOKしてしまった私も悪いんだけど…。
悠翔
そういえば、お姉さんは病院で何されてたんですか。

霧華
えっ……

悠翔
あ、すみません。
何か、すごい落ち込んでるように見えたんで気になって。

霧華
…私、そんなに落ち込んでました?

悠翔
えぇ。何か、「人生終わりだ!」みたいな絶望的オーラが凄かったんで…

悠翔
すみません。
不謹慎ですよね…

霧華
い、いえ。

霧華
ちょうどそんなことを考えていたので…。

そんなに凄いオーラを出すほど、自分がそこまで落ち込んでいたのにも驚きだった。
悠翔

悠翔
何か、あったんですか?

悠翔
言いにくいんならいいんですけど…話すと楽になることもありますよ。

霧華
実は…

悠翔
あっ…。すいません。

霧華
…いえ!全然大丈夫ですよ。

霧華
出てあげてください

悠翔
すいません…。

電話が来てくれてホッとした。
私は今、何を口走ろうとした…?
初対面の相手で、ましてや高校生に向かって何を…。
悠翔
お姉さんすいません。
霧仁の診察が終わっちゃったみたいで…

霧華
そうなんですね。

悠翔
今からこっち来るみたいです。

霧華
じゃあ、私は帰った方がいいですね。

悠翔
あ、そういう意味じゃなくて。

悠翔
霧仁も、一緒にどうですか?

霧華
え…?

悠翔
お姉さん、何か言いかけてたでしょ。

悠翔
俺、もっとお姉さんのお話聞きたいですし、霧仁も力になってくれると思います。

悠翔
お姉さんが嫌じゃなかったらでいいんですけど…。

普通だったら、おかしい。
少し前にたまたま出会って。
お茶をして。
少し話した。
それだけなのに…
霧華

霧華
いいですよ。

悠翔
ほんとですか!ありがとうございます。

霧華
いえいえ。

ただ、すがりたいのかもしれない。
突然の病名宣告で、動揺してたところに声をかけられて…
理解できなくて、混乱してるだけかもしれない。
それでも、
ただ一つハッキリとわかっていることがある。
SHIBA
第2話、いかがだったでしょうか。

SHIBA
良ければハートを押していただけると幸いです。

SHIBA
今回は、ハート54個ありがとうございました😊
とっても嬉しいです。

SHIBA
予定上の都合により、毎日投稿できるかはわかりませんが、出来る限り投稿していきたいと思います。

SHIBA
それでは、またお会いしましょう。
