恋愛なんてしたくないのに。

窓から朝日が差し込む。

今日も天気は快晴で 出かけるには丁度いい。

と言っても、今日は映画に行くわけだが。

時計を見ると時刻はもうすぐ9:00になろうとしていた。

隣で静かな寝息を立てている。

布団にくるまって長い手足を丸めている。

まだ一ヶ月あるけれど

あんまり長居しても良くないだろう。

とは言っても、今日はキヨくんと 映画に行く。

楽しい休日になるといいな…

うっすらとした意識の中、 ちょっと高い声が上から降ってくる。

俺が伸ばした腕を 仕方ないなぁとレトさんが掴む。

重い体を起こし、大きなあくびをする。

テーブルの上に置かれた紅茶。

俺がチョイスしたのは恋愛映画。

ベタだけれど、あらすじが気になっていたやつだ。

部屋着から着替えて出かける準備をする。

思えば映画を観に行くのなんて久しぶりだ。

普段は家で動画を見ているばかりだから 新鮮な気分だ。

駅で数分の場所にある映画館。

学生時代、上京してきたときによく通っていた場所だ。

小声でそんな会話をしていると

館内の明かりがゆっくりと消えていく。

上映時間だ。

買ったポップコーンを食べながら 予告の流れる画面をぼーっと眺める。

TO BE CONTINUED…