テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

悲しき3人の物語

一覧ページ

「悲しき3人の物語」のメインビジュアル

悲しき3人の物語

3 - 黒木の過去

♥

45

2025年07月02日

シェアするシェアする
報告する

黒木

どうぞ

晴人

これが俺が知ってる限りの水羽の過去

黒木

黒木

水羽も大切な人を…

晴人

…お前も気持ちはわかるだろ?

黒木

…うん

俺は物心ついた頃から親から虐待されていた

でも地域の人の通報により親は逮捕され

俺は施設に入ることになった

そこには親に捨てられた事情を持った子供が多く居た

皆ここの生活を充実していた

親が決まった子供は酷く悲しみ

行ってしまった

僕だってここを出たいわけじゃない

親は怖いものと身についてしまったから

でも僕の親も決まってしまった

なるべく顔には出さなかったけど

実際は怖かった

でもその人たちは親と違った

さぁいらっしゃい

今日からここが君の家だよ

ゆっくりしていいからね

黒木

緊張してるのかな?

少しずつでいいさ

少しずつ慣れていけば

何か困ったことがあればすぐに言うんだよ?

黒木

……

黒木

(どうせこの人たちも痛いことするんだ

黒木

(何言ったって無駄

あ、そろそろごはんのそろそろご飯の時間ね!

何か好きなご飯とかある?

黒木

…ない

そっか

ならオムライスにしましょう!

作ってくるわね

数分後

はいどうぞ

黒木

…いただいます

黒木

…美味しい

本当!?
よかったわぁ

うちの奥さん料理上手なんだよ!

すごいよね

黒木

ふふ

可愛い

そうだ
黒木くんの部屋後で案内するね

黒木

…ありがとうございます

どうせ

どうせ優しいのは今だけ

そのうちあの人たちも…

数日後

黒木

黒木

この人たちは大丈夫…?

おはよう黒木くん

黒木

…(ぺこ

朝ごはん出来てるわよ

黒木

…ありがとうございます

相変わらず無口だな

いいじゃない

そこが可愛いんだから

それもそうだな!

黒木

……

黒木

(この人たちなら信用できる…?

その日初めてそう思った

この人たちは僕にずっと優しく接してくれる

こんな短時間で決めていいことじゃない

それは誰よりも僕が分かってる

でも

それでもそう思えてしまった

あれから数年の月日が経った

黒木は立派な子になったな〜!

本当そうよね

やっぱり黒木くんを選んで良かった

黒木

あ、ご飯作らないと

黒木

…それなら僕が今作ってるから大丈夫だよ

本当に!?

黒木

うん

ありがとう黒木くん

黒木

…いえ

数分後

黒木

出来たよ

ありがとう!

ん〜!
おいし〜!

黒木

少しは喜べよ〜

黒木

いいじゃないの

照れ隠しよ

可愛いな

ね〜!

黒木

黒木

僕宿題してからご飯食べるから

黒木

先に食べてて

分かった

勉強頑張れよ!

黒木

…うん

数十分後

黒木

…!

黒木

寝てた…

黒木!

黒木!

黒木

…?
どうしたの?

火事よ!

早く逃げて!

黒木

火事!?

黒木

急がないと…!

急げ!

黒木

う、うん!


危ない!

黒木

え…?

二人が黒木庇って瓦礫に挟まれてる

くっ…

黒木

!?

黒木

すぐ退けるから少し待ってて!

…いいのよ黒木くん

私たちはここまで

もう火が回ってる

急いで逃げて!

黒木

そんなこと言われても…

いいから早くしろ!

俺たちは

お前にだけは生きて欲しい

黒木

…!

黒木

すぐ救急隊員(これであってるっけ?)連れてくるから!

……

元気にしてね

黒木(くん)

それから二人は遺体として発見されました

僕があの時庇ってもらわなければ…

二人は生きてたはずなのに…

僕は…

僕は再び絶望を感じ

一人になった

そんなある日

黒木

……

黒木

僕がこの世界にいる意味ってあるのかな…

晴人

…君大丈夫?

黒木

晴人

あんまり大丈夫じゃなさそうだね

晴人

何か合ったのか?

黒木

晴人

あ、違ったらごめんだけど君って

晴人

家で火事になったって人?

黒木

…そうですけど

晴人

そっか

晴人

…親亡くなったんだよね?

黒木

晴人

…もしよければ一緒に住まない?

晴人

俺ともう一人が居るんだけど

晴人

君と一緒のように悲しい過去を持ってる

晴人

きっと君にとってもいいところになると思うんだ

晴人

だからどう?

黒木

……

黒木

(この人が優しいとは限らない

黒木

(それならば…

黒木

断ります

黒木

僕は貴方のことを信用できない

晴人

そっか

晴人

でも俺は君がこれから楽しい生活を送ってほしい

晴人

少しだけ住んでみて嫌だったら出て行く

晴人

それはどう?

黒木

黒木

…それでいいです

晴人

じゃあ決まり!

晴人

早速行こう

晴人

ただいま〜

黒木

…お邪魔します

水羽

おかえり〜って

水羽

…誰?

晴人

新しくここに住む子

晴人

二人とも自己紹介してね〜

水羽

ほ〜い

水羽

私は水羽

水羽

よろしくね

黒木

僕…

黒木

…俺は黒木

黒木

よろしく

晴人

あ、ちなみに俺は晴人

晴人

これからよろしくな!

僕…

いや俺は

その日晴人に拾われた

本当は怖かった

虐待のこともある

そして何より

大切な"親"を亡くした

またそんなことが起きたらどうしようと

でも起きたものは変えられない

だから俺は願う

もう2度とあんなことが起きないように、と

悲しき3人の物語

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

45

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚