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現実に殺される

13 - 現実に殺される 第3章 宍戸 鉄❹

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2019年08月18日

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俺は先生にこの話を伝えると学年の問題として取り上げてくれた。

そして一人ひとり、いじめに関しての事情聴取を受ける事となった。

ガラガラ...

宍戸

失礼します。

先生

よく来てくれた。ではここに座ってくれ。

スッ

先生

宍戸が不知火と付き合っているのは知っている。

先生

宍戸は今回の件に関して何か気付いた事はないか?どんな些細な事でもいいぞ。

宍戸

宍戸

そういえば、不知火さんの悪口を言っているのを聞いて止めたことはあります。

先生

それは誰が言っていたか覚えているか?

宍戸

確か...

俺はとにかく思い当たる人物を次々に挙げていった。

なぜなら一刻も早くこれを鎮圧させ、不知火さんを安心させる為にだ。

そして“元彼”(?)である榊原の件も一応伝える事にした。

先生

なるほど...分かった。ソイツらには後でまた呼び出すとしよう。

先生

今日は協力してくれてありがとうな。

宍戸

いえ、俺の方こそありがとうございます。

俺は先生に感謝の気持ちを述べ、教室を後にした。

次の日

ガラガラ...

宍戸

宍戸

あれ...?

いつものように教室に入ると、俺はある違和感を感じた。

宍戸

宍戸

何でこんなに人が少ないんだ...?

A吉

おー...宍戸かー...

宍戸

おい、A吉。何でこんなに人がいないんだ?一体何があったんだ?

A吉

実は...

A吉

A吉

この件でいじめに関与した生徒達が反省文を書いてるんだよ。

宍戸

反省文...?

A吉

どうやら昨日の事情聴取で誰かがソイツらを密告したらしいんだ。

宍戸

(事情聴取で密告...ハッ‼︎)

そのとき俺は昨日、自分が言ったことを思い出した。

A吉

それでソイツら全員、学年指導室で反省文書いていて終わるまで授業受けられないんだとよ。

宍戸

(嘘...だろ...)

俺は自分がしてしまったことを悔やんだ。

しかしそれは悔やんでも悔やみきれないものだった。

A吉

だから“B介”も今頃、反省文書いてるって訳だ...

えっ?

A吉

しっかし、その反省文書いてる奴らってこの学年を通して5、60人以上いるらしいぞ。

A吉

多分、この学校が始まって以来の大騒動だって言われてるってよ。

宍戸

ちょ、ちょっと待て‼︎

宍戸

B介もなのか...⁉︎

A吉

ああ、だからB介がいなくなって落ち込んでいたんだよ...

A吉

だってよ‼︎その密告した奴は“友達を売った”んだぞ‼︎

A吉

最低な人間だろ‼︎

“友達を売った”...?

A吉の言ったその言葉が俺の胸に深く突き刺さった。

違う、俺はただ不知火さんを助けたい一心で...‼︎

A吉

おーい、宍戸...?大丈夫か...?

宍戸

あ...うん...

宍戸

悪い...ちょっと俺、保健室行ってくるわ...

A吉

お、おう。分かった。

保健室

宍戸

はぁ...

俺は保健室のベッドに寝っ転がりながら、この事実を受け止めた。

宍戸

クソッ...‼︎何でこんなことに...

宍戸

俺はただ...不知火さんを助けようと...

ピロンッ

俺が自責の念を感じ始めたとき、ポケットの中のスマホが鳴った。

宍戸

...ん?

取り出して確認すると、一件のメールが届いていた。

宍戸

誰から...

宍戸

宍戸

不知火さんっ⁉︎

メール送り主は不知火さんだった。

今回の件に関してのメールだと思い俺は開いた。

だがその文面は、まるで考えられないモノだった。

《鉄君、いじめの件でこんな私の為に動いてくれてありがとう。》

《でも私のせいで鉄君に迷惑をかけちゃったよね...》

《ごめんね、鉄君。》

《だからその反省の意を込めて、少し距離を置いてくれないかな?》

《ほら、こんな私と関わるとまた鉄君に迷惑をかけちゃうと思うし...》

《だからごめんね、鉄君。》

宍戸

宍戸

は?

宍戸

何だよ...それ...

宍戸

意味分かんねーよっ‼︎俺がどれだけ...

宍戸

そうだ電話...っ‼︎

だが電話は繋がることなく、それ以降不知火さんは音信不通になった。

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