プルルルルルル…
午前3時、唐突に鳴る僕のスマホ
寝ぼけながらも電話に出る…
青波
青波
紅赤
青波
紅赤
青波
紅赤
紅赤
青波
今思えばなんであの言葉だけで気付かなかったのか…
夜中の3時で桃瀬くんが…
と言われたら嫌でも察しが付いてしまうだろう…
紅赤
紅赤
青波
この時…初めて気付いた
紅赤くんが焦っていて、
僕は心臓が破裂しそうなくらい怖がっていた事を。
青波
紅赤
どうやら桃瀬くんは病状が急変して手術中らしい
手術室前には僕と紅赤くん、そして桃瀬くんのお母さんが居た
あれから何時間かかったか…
僕たちは一言も話さずに手術室が開くのを待った…
手術室から紫呉さんが出てきて礼をする…
紫呉
その言葉で一気にホッとする
紫呉
桃瀬くんのお母さんが頷き、僕達にも聞いてほしいと言う…
正直聞きたくない…
真実を知るのが怖い…
桃瀬くんの体がどうなってるのか…
でもッ…
紅赤
青波
僕が桃瀬くんを支えてあげたい…
どれだけ辛くても、、
桃瀬くんと走るって決めたから…
内容は残酷だった…
今回の手術で、腫瘍のある部分は全て切り離せた
そして、再発のリスクもかなり少ない
ただ、
予定していた膝下を切断…ではなく、
膝上まで広がっていたため、
膝上まで切断した。と、、
そしてもっと残酷なのが、
桃瀬くんが起きたとき、
緊急手術をした事を知らない上に
膝上まで切断されている現実…
考えるだけでも、、
辛く、苦しい…
そんな現実が桃瀬くんには待ってる…
目覚めるのは、
朝方だろうと…
起きたとき、説明するのは桃瀬くんのお母さんになった
僕は、
現実から逃げた…
最低な友達だ…
出てきたのは、
泣いている桃瀬くんのお母さん…
病室をちらっと覗くと…
桃瀬
物が散乱している病室に、
桃瀬くんがいて…
泣いていてッ…
僕を見て、、
すぐに僕に背を見せる…
青波
桃瀬
桃瀬
青波
桃瀬
桃瀬
青波
青波
青波
今思えば、
あれは桃瀬くんなりの強がりだったんだろうな…
ここは、リハビリテーション室です
でもそんな強がりもすぐに崩れ落ちて行くことになる…
桃瀬
義足を付けたところで、
すぐに上手く走れるわけがない
歩くことも並大抵なものではない
運動神経抜群の桃瀬くんでも、
歩こうとしては転んで、立ち上がって…
の繰り返し…
見ているだけでも苦しい…
桃瀬くんの方が辛いはずなのに、
僕は自分のことで精一杯……
あの日…
僕は部活帰りに桃瀬くんに会いに来た
桃瀬
ちょっと暗めな声をしてて…
青波
桃瀬
青波
桃瀬
桃瀬
青波
青波
青波
桃瀬
桃瀬
桃瀬
青波
青波
✗月13日
青波の大丈夫。はすごい安心した
青波が居なかったら……
✗月26日
歩いている人が嫌いになった
歩いている人を見るだけで辛くなる…
✗月4日
走れるようになって来た…
でも、俺よりも速い人を見るのが辛い
今まで俺が1番だったのに…
✗月2日
毎日リハビリをして、
術後の治療で体調が悪くても、
ずっとリハビリを続けた…
なのに、
どれだけ走っても、青波のタイムに届かない…
でも、
青波が…待ってる。
あの大丈夫。を信じていいのか…
不安になる…
誰にも届かない、俺の気持ちの 日記を書き続けて…
気付いた頃には何冊ものノートが溜まっていた
この時の俺は、
もう大学生になっていた…
桃瀬
青波
青波
陸上のピークは20歳前後…
でも俺らはもう大学を卒業して、
25歳になっていた…
それでも青波は待ってくれてた…
この日を。
青波
桃瀬
紅赤
紅赤
紅赤
ばん!!
1位と2位 〜俺は走り続ける〜
𝐸𝑁𝐷𓂃𓈒𓏸◌
大変長らくお待たせいたしました!
本当にごめんなさい🙇
自分でも驚いてます()
そして、無理やり終わらせた感もごめんなさい🙏
どうしても年内に 終わらせたかった((
改めて見てくれてありがとうございました!
そして2022年ありがとうございました!
来年もよろしくお願いしますっ!
コメント
18件
好きすぎます...🫶🏻💗
うわぁ見るの遅れたぁー(ᯅ̈ ) 桃瀬くんおめでとう! まじで泣ける… ありがとうございました😊