テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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壊れる彼女のそばに痛い　~完結~

第3話 - 終わりの始まり

2023年06月21日

#いじめ

#一次創作

#ホラーサスペンス

#R15

#衝撃のラスト

#完結

レッドフード

舞

（憂鬱だ‥）

舞の母

舞ー！いつまで寝てるのー！

舞の父

朝ごはん、出来てるぞー！

舞

んぁごめん！今行くー

舞

（憂鬱だ‥）

舞の母

もぅ、寝坊？学校には遅刻せずに行きなさいよー

舞

あはは‥ちょっと昨日夜更かししちゃって‥

舞

（あんな写真を撮られたから‥）

舞

（不安で眠れなかったなんて‥言えない）

舞

（お金ないのに、私立に通わせてくれてるんだ‥）

舞の父

どうだ？舞。学校生活の方は‥

舞

（これ以上迷惑はかけられない‥）

舞

ん‥どうって‥？

舞の父

楽しく通えてるか？

舞

（今の私に出来る親孝行は‥）

舞

うん！すっごく楽しいよ！！

舞

（楽しんでいる姿を見せることだ‥）

舞の母

そう？なら良かった！

舞の母

でも遊びばっかりじゃなくて、勉強も頑張るのよ？

舞

もちろんだよー！ちゃんと頑張るって！

舞

それじゃ、行ってきます！

舞の母

うん、いってらっしゃい！

玄関の扉を閉め、学校へと向かう。

舞

‥‥‥

舞

憂鬱だ‥

舞

私の靴箱は‥っと‥

いつものように靴箱のロッカーを開く

舞

‥‥っ！

開くと、中から大量の女性の裸婦写真が飛び出してきた。

それが、自分の写真と見間違えて、急いで落ちた写真をかき集める。

舞

あぁ‥ああ！

女子生徒A

（わ‥何あれ‥）

男子生徒A

（さぁ？誰かのイタズラだろ‥しょーもな）

舞

ハァ‥ハァ‥ハァ‥

舞

（良かった‥私の写真じゃない‥）

側から見れば、些細なイタズラ程度に思えるが

今の私に対しては、十分過ぎるほどの苦痛だった

舞

‥‥憂鬱だ

美衣奈

あ‥舞ちゃん‥おはよ‥

舞

あぁみいな‥おはよ‥

美衣奈

その‥昨日、大丈夫だった‥？

舞

え‥昨日‥？昨日は‥

武尊

舞ちゃーーーん。ダメじゃねぇか。学校にそんな写真持ってきちゃ‥

舞

‥‥！

美衣奈

あ‥武尊くん‥

武尊

あ？何だよ

美衣奈

いや‥その‥舞ちゃんに何か‥

武尊

それお前に関係あんの？

美衣奈

いや‥‥ない‥です‥

武尊

舞ちゃんさぁ‥

舞

‥なに？

武尊

あ？タメ口？

舞

っ‥‥！

舞

なん‥ですか‥

武尊

連絡先交換しようぜ

舞

あ‥いや‥でも‥

武尊

何？もしかして断ろうとしてる？

舞

あ‥‥いや、そんな事は‥

私は渋々、武尊と連絡先を交換した。

その後、武尊はその場から離れて、「昼休みに校舎裏に来い」

というメッセージが送られてきた。

美衣奈

舞ちゃん‥もしかして‥

美衣奈

私のせいで‥‥

舞

んーん、大丈夫‥だから‥

美衣奈

でも、私が巻き込んじゃったから‥！

舞

気にしなくていいよ‥

舞

アイツらが私にかまってる分‥

舞

美衣奈がイジメられる事はないから‥

美衣奈

ごめん‥なさい‥

舞

っもう！私は大丈夫だって！

舞

あいつらもどうせ、ちょっとしたら飽きるってー

舞

だから、みいなは気にしなくて大丈夫だよ！

舞

（せめて‥美衣奈には無事でいて欲しい‥）

舞

（あと、心配もかけたくない‥）

舞

（けど本音は‥‥）

舞

（‥‥怖い）

武尊

おぉ‥来たか

武尊の取り巻き1

お、ちゃんと弁当持ってきてるじゃねぇか

舞

だって‥食べるタイミング、今しかないから

武尊の取り巻き2

ならちょうどいいや。一緒に食おうぜ

舞

え‥‥あ‥うん

武尊

はっ‥お前ビビりすぎだろ。

舞

え‥あ‥ごめん‥

武尊

タメ口

舞

ごめん‥なさい‥

舞

（あれ‥何もされないのかな‥）

舞

（良かった‥常にイジメてくるわけじゃないんだ‥）

武尊の取り巻き1

おっ！すげぇ！具沢山じゃん！

武尊の取り巻き2

うまそぉー！なぁ、この卵焼き貰っていいか？

舞

あ、はい‥どうぞ‥

武尊の取り巻き2

んー！うめぇ！

武尊

お、いいなぁ。俺も貰っていいか？

舞

あ‥いいですよ‥

舞

（お母さんが作ってくれた弁当‥どんどん減ってく‥）

武尊

んー、確かにうめぇが、もう少し味濃い方が良いなぁ‥

そう言うと武尊は、ポケットから消しゴムを取り出した。

そこから消しカスを作って、お弁当の具に振りかけてくる。

舞

ちょ‥やめてよ！

武尊

‥あ？

舞

いや‥その‥食べれなくなっちゃうから‥

武尊

食べれない？俺の味付けが？

武尊の取り巻き1

おいおい！そりゃねぇだろ！こっちは善意でやってるのによぉ

武尊の取り巻き2

そうだぜ？お、この砂とか入れても上手いんじゃねぇか？

そこからお母さんの弁当は、原型がなくなるほどぐしゃぐしゃになっていった。

武尊

ほら。食えよ

舞

いや‥これは流石に‥

武尊

はぁ‥こっちは好意でやってんのによぉ

武尊

それ断るとか。じゃあもう仕方ないな‥

そう言って武尊は携帯を触り始める

舞

ちょっと‥何してるんですか‥

武尊

何って。お前の画像をネットにあげるんだよ

舞

‥！ちょっと待って‥！

舞

待って下さい‥！

舞

（あんなの拡散されて‥）

舞

（健斗や恭弥、両親にまで見られたら‥）

舞

（私もう‥生きていけない‥！）

武尊

じゃあどうすんの？

舞

‥‥‥

舞

‥‥食べ‥ますから

舞

だから‥ネットには‥

武尊

あぁそうか‥なら完食できたら、ネットあげないでいてやるよ

舞

完食‥‥

舞

（無理だ‥こんな泥や砂、消しカスが混ざったやつなんて‥）

舞

（でも‥食べなきゃ‥）

私は覚悟を決めて、具を口の中に含んだ

舞

っ‥‥！ゴホッ！ゴホッ！

武尊の取り巻き1

おいおい何むせてんだよ！

武尊の取り巻き2

もしかして、俺たちの味付けが不味いなんて事ないよなぁ‥？

舞

いえ‥おいしいです‥

舞

（喉が焼けそう。土やゴムの匂いが鼻にくる‥）

舞

（苦しい‥苦しい‥）

それでも無理やり半分は身体に詰め込んだ

舞

（うっ‥！吐きそう‥）

舞

オロロロッ‥‥

武尊の取り巻き1

ぎゃははは！こいつ吐きやがった！

武尊の取り巻き2

うぇ！きったねぇ！

武尊

おい‥

舞

‥‥‥はい。

武尊

そんなに吐きたいなら、吐かせてやるよ‥

舞

‥‥え？

武尊はそう言うと、私を立ち上がらせた後

腹部を全力で殴った。

舞

ぐっ‥！あぁ‥！！

舞

（痛い‥痛い痛い！！）

舞

ぐっ‥かはっ‥あぁあ‥！

舞

（苦しい‥！息ができない‥）

武尊

なんだ‥まだ吐かねぇのか。

そう言うと、次は横たわってる私の腹部を、全力で蹴りつけた。

舞

ごふっ‥ふっ‥

武尊の取り巻き1

ひぇー‥おっかねぇ‥

舞

（痛い‥！苦しい‥！）

舞

うっ‥！

舞

オロロロ‥‥

武尊

おぉ、吐けたじゃねぇか。俺の蹴りに感謝するんだな

そしてその後、昼休み終了のチャイムが鳴り、武尊達は教室へと帰っていく。

舞

うぐっ‥うっ‥！

舞

教室に‥戻らなきゃ‥‥

舞

勉強‥頑張ら‥ないと‥

私は、未だに痛み続ける腹部を抑えながら、教室へと戻っていく。

その日の放課後、私はお母さんに作ってもらったお弁当の残りを‥

トイレに入れて流した

舞

お母さんごめん‥朝早くに起きて‥

舞

頑張って作ってくれてるお弁当なのに‥

舞

なんで‥こんなことになっちゃったんだろう

舞

うっ‥ううっ‥！ううう‥

自然と、涙がポロポロとこぼれ落ちてきた

舞

辛い‥‥辛いよ‥‥

舞

誰か‥‥助けて

仲良し3人組（3）

健斗

おーいみんなー！

恭弥

おぉ健斗。どうした。

健斗

んや、久しぶりに会いたいなーと思って

健斗

舞と恭弥、今週土曜とか会いてる？

恭弥

俺は空いてるぞ

健斗

よっしゃ！舞は？

恭弥

‥既読つかないな

健斗

おーーーい舞ーーー。

恭弥

(」ﾟДﾟ)」オ────イ!!

健斗

なんじゃその顔文字w

恭弥

うっせ。

恭弥

あ、既読ついた

健斗

舞ーー土曜いけるーー？

舞

いけるよ。今週土曜日ね

壊れる彼女のそばに痛い　~完結~

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