明日香
明日香
誰か…
助けてっ…!
誰かっ…!!
明日香
明日香
明日香
あの日以来、
私はほとんど
外へ出ていない。
窓も
カーテンも
心も
全て閉め切ったままだ。
明日香
明日香
明日香
断片的な記憶が
"何か"に対する恐怖心が
邪魔をする。
チクッ
タクッ
チクッ
タクッ
チクッ
明日香
明日香
明日香
時計の針は無機質だ。
メトロノームのように
規則正しく
一定のリズムを刻んでいる。
明日香
明日香
明日香
明日香
一人きりで会話をするのも
なかなかに堪えるものがある。
明日香
明日香
その時だった。
プルルルル…プルルルル…
明日香
明日香
明日香
明日香
明日香
明日香
明日香
これ以上一人でいるのは嫌だ!
ピッ
明日香
明日香
かわ、、はた…?
あぁ…これ
間違い電話だ。
明日香
明日香
明日香
明日香
明日香
明日香
明日香
明日香
明日香
プツッ
ツー
ツー
ツー
・・・───────。
明日香
明日香
ピンポーン
明日香
恐る恐るインターホンを見ると
そこには
和真の両親が立っていた。
明日香
明日香
ガチャッ
和真の母
明日香
明日香
和真の母
和真の母
和真の母
和真の父
二人は、重そうなビニール袋を
4袋も
持ってきてくれている。
外出が困難な私のために、定期的に。
中に入っているのは
主に
食料や生活必需品、
消耗品などだ。
明日香
明日香
明日香
和真の母
和真の父
和真の父
和真の父
明日香
明日香
明日香
明日香
和真の母
和真の父
和真の母
和真の父
空気が澱んでいく。
明日香
幼なじみの和真は
私が事件に巻き込まれた日から
行方不明だから…。
当時のことはよく思い出せないけれど、
きっと
明日香
奪ってしまったんだと思う。
明日香
明日香
和真の母
和真の母
和真の父
明日香
明日香
和真の母
和真の母
明日香
和真の父
和真の父
和真の母
和真の父
明日香
───ガチャンッ
明日香
明日香
明日香
明日香
和真は……
明日香
明日香
明日香
「それでいて、何も返せなかった。」
「私のせいで 和真は……」
そんな罪悪感に
苛まれる夜もある。
あれから何日経っただろうか?
チクッ
タクッ
チクッ
タクッ
やっぱり、
時計の針は無機質なままで
私は今日も
外へ出られないままで。
明日香
その時だった。
プルルルル…プルルルル…
明日香
明日香
少し期待しながら電話を取った。
ピッ
明日香
明日香
この声は…
明日香
明日香
明日香
明日香
明日香
明日香
明日香
明日香
ふとカレンダーを見てみると、
今日は土曜日だ。
そして、
時計の針は 当然の如く
19時を指していた。
コメント
3件
.....なんか深いんだろうなぁって言うのは分かる(((