神と修羅

お前の推測する義務とは、お前がそれを推測した瞬間からお前を束縛する。

––– アンリ・フレデリック ・アミエル

住宅街

高校　正門前

そして僕は虎走さんへ 別れを告げて 重い足取りで校内を目指した。

１階　廊下

廊下には誰もいなかった。

それもそうだ、 何故なら今の時間帯は ５限の授業の最中だからだ。

英語の授業は大体が 午前中だから恐らく 職員室にはいると思う。

あ、でも他のクラス事情が どうかは知らない。 つまり、ある意味賭けではある。

職員室の場所は １階廊下奥にある。

もうすぐだ。

鼓動が早くなっている のが自分でも分かる。

職員室まで数十メートル。

「あれ？小鳥遊君？」

ヤバイ、バレた。

僕は絶望の顔で 呼び止めた声のする 方へ顔を向けた。

すると後ろに ある女子生徒が立っていた。

彼女は水鏡 雫 (みかがみ しずく)さん。 僕のクラスメイトだ。

どうやら鞄を肩にかけている為 帰るものだと思ったのだろう。

と僕はあえて本当のことを 話して、クラスの誰にも 言わないでほしいと頼んだ。

僕は職員室に着いてきてくれる 味方(?)を手に入れて いざ、ボス戦に挑むのであった。