君になりたくて

修也は夢から引き戻され、ガタリとその場に立ち上がる。

修也は先生から小テストの結果を受け取った。

修也は顔を輝かせて明里と凌に小テストを見せびらかした。

修也はスマホを取り出して、麻琴に連絡をする。

……ゴトッ

思わず修也の手からスマホが滑り落ちてしまった。

たしかに。

俺は麻琴さんのことが好き、なのかな

一緒にいるとドキドキするし

今だって会いたくて仕方ない

これが｢好き｣か……

明里はキラキラと目を輝かせながら話す。

ー数週間後ー

麻琴は克樹の解いていたワークに丸つけをしていく。

修也はじーっと麻琴の横顔を見つめていた。

麻琴とバチッと目が合い、慌てて逸らした。

麻琴は修也のワークに丸をつけていく。

なんだか寂しいな＿＿

部活が終わり、皆に手を振る。

修也は急いで麻琴の家へと走っていく。

今日でやっと

テスト全教科の結果が帰ってきた

早く、

早く麻琴さんに伝えたい……！！

俺、赤点回避できたよって

しかも全部60点以上取れたんだよって！

そして麻琴さんに彼氏がいるか聞いて、

いなかったら……

修也は口を緩ませながら麻琴の家へと走っていった。

ピーンポーン＿＿

修也はインターホンを鳴らした。

ガチャ

ドアから顔を出したのは見知らぬ男性だった。

誰だ、この人は

なんで麻琴さんの家から男が出てくるんだよ

男性は優しく微笑む。

男性が部屋の中から麻琴の名前を呼ぶ。

ガチャリと修也は玄関へと入った。

なんだこれ

状況が掴めない

まさかこの男の人は＿＿

ドックン、ドックン……と心臓がうるさいくらいに鳴り止まらない。

いや、そんなことより

麻琴は顔を赤らめて口を開けた。