- くぷす視点 -
「お願い、お願い、 お願いだから・・・」
救急車に彼女の 付き添いで乗った俺は、
今は喋る気力も無い くらい涙が止まらず、
心の中で、 何度も何度も誓う。
何故彼女がこうなって しまったのか。
俺がこの時宿舎に 戻ってきてたら、
彼女は辛い思いをせずに 済んだのだろうか。
いろんな思いが、 頭の中を飛び交う。
これで彼女が 死んだら・・・なんて、
俺には考えたくなくても 頭に浮かんできて。
何もできない俺が、 惨めで悔しかった ——
- 病院 -
嘘みたいに すぐに病院に着き、
彼女の緊急治療を、
行われている 部屋の前で待つ。
・・・でももちろん、
立っていられない程 涙は止む事を知らず、
結局、その場に 座り込んでしまった。
もう何も考えられない。
今1番頭にあるのは、 彼女の死の姿だけだ。
結局彼女は 別れの挨拶も無しに、
1人であの世へ 旅立つんだ ——
🍒くぷす.
この時の俺は、
何を思って彼女の名を 叫んだのかは不明。
でも、 ただ言いたかった。
もう存在しないかも しれない、この名前を。
悔しさと苦しさで 堪らなかった。
彼女がこのまま あの世へ行くなら、
“ 俺らのマネージャーは どうするんだよ “。
🍒くぷす.
そう呟いたその時 ——
目の前の部屋の ランプが消える。
治療が終わった合図だ。
🍒くぷす.
心臓が今までに無い スピードで高鳴る。
もうすぐ、 結果が来るんだ。
そう思うと余計に 心臓は高鳴り、
不安で胸は いっぱいだった。
ドアが開く。
優秀そうな医者が 俺の目の前に来るが、
その表情で、一瞬にして もっと不安が積もった。
医者.
曇った声で医者は言う。
結果なんて 知りたくなかった。
もう、 知らなくて良かった。
嫌な報告なんて、これ 以上聞きたく無いから。
なのに ——
医者.
🍒くぷす.
さっきの曇った 表情とは大違いに、
素っ気なさそうな顔が 笑顔に変わった。
🍒くぷす.
医者.
成功した嬉しさと共に、 安堵の涙が何粒も落ちる。
成功したら・・・なんて 考えは、一切無くて。
絶対に死んでしまう 未来しか
見えてなかった俺が、 バカみたいだ。
医者.
医者.
医者.
これで、 言えるかもしれない。
俺のこの思いを、
君に伝えられる かもしれない。
必ず、 起きたら言うね。
心の底から、 “ 大好き “ って、 ——
- 『マネージャー生活』 21 -
- 終わり -
コメント
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最高(*`ω´)b