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『マネージャー生活』

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『マネージャー生活』

22 - 『マネージャー生活』 21 - 不安から喜びへ -

♥

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2022年01月07日

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- くぷす視点 -

「お願い、お願い、 お願いだから・・・」

救急車に彼女の 付き添いで乗った俺は、

今は喋る気力も無い くらい涙が止まらず、

心の中で、 何度も何度も誓う。

何故彼女がこうなって しまったのか。

俺がこの時宿舎に 戻ってきてたら、

彼女は辛い思いをせずに 済んだのだろうか。

いろんな思いが、 頭の中を飛び交う。

これで彼女が 死んだら・・・なんて、

俺には考えたくなくても 頭に浮かんできて。

何もできない俺が、 惨めで悔しかった ——

- 病院 -

嘘みたいに すぐに病院に着き、

彼女の緊急治療を、

行われている 部屋の前で待つ。

・・・でももちろん、

立っていられない程 涙は止む事を知らず、

結局、その場に 座り込んでしまった。

もう何も考えられない。

今1番頭にあるのは、 彼女の死の姿だけだ。

結局彼女は 別れの挨拶も無しに、

1人であの世へ 旅立つんだ ——

🍒くぷす.

はん・○○・・・

この時の俺は、

何を思って彼女の名を 叫んだのかは不明。

でも、 ただ言いたかった。

もう存在しないかも しれない、この名前を。

悔しさと苦しさで 堪らなかった。

彼女がこのまま あの世へ行くなら、

“ 俺らのマネージャーは どうするんだよ “。

🍒くぷす.

・・・大好き。○○。

そう呟いたその時 ——

目の前の部屋の ランプが消える。

治療が終わった合図だ。

🍒くぷす.

っ・・・!!

心臓が今までに無い スピードで高鳴る。

もうすぐ、 結果が来るんだ。

そう思うと余計に 心臓は高鳴り、

不安で胸は いっぱいだった。

ドアが開く。

優秀そうな医者が 俺の目の前に来るが、

その表情で、一瞬にして もっと不安が積もった。

医者.

あの・・・

曇った声で医者は言う。

結果なんて 知りたくなかった。

もう、 知らなくて良かった。

嫌な報告なんて、これ 以上聞きたく無いから。

なのに ——

医者.

成功しました。

🍒くぷす.

・・・え!?

さっきの曇った 表情とは大違いに、

素っ気なさそうな顔が 笑顔に変わった。

🍒くぷす.

ほ、ほんとに・・・?

医者.

はい、もちろん。

成功した嬉しさと共に、 安堵の涙が何粒も落ちる。

成功したら・・・なんて 考えは、一切無くて。

絶対に死んでしまう 未来しか

見えてなかった俺が、 バカみたいだ。

医者.

でも、まだ
目は覚めていません。

医者.

30分程立てば必ず目を
覚ますと思うので、

医者.

側にいてあげて下さい。

これで、 言えるかもしれない。

俺のこの思いを、

君に伝えられる かもしれない。

必ず、 起きたら言うね。

心の底から、 “ 大好き “ って、 ——

- 『マネージャー生活』 21 -

- 終わり -

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