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永緑じゃぱぱ
永緑じゃぱぱ
永緑じゃぱぱ
ふと顔を上げると、
窓に雨粒がついているのが見えた。
静かな病室で絵を描いていただけなのに
まるで雨の音に気づかなかった。
はぁ
永緑じゃぱぱ
右手でに持った鉛筆を軽く握り直し、
ベッドテーブルに広げたスケッチブックに、
軽快なタッチで細い線を引いていく。
永緑じゃぱぱ
大きな翼をバサッとい広げ、
自由に颯爽と大空を飛び回る鳥の絵を、
永緑じゃぱぱ
僕この小さな病室で一人寂しく描いていた。
永緑じゃぱぱ
同時に春休みも今日で終わる。
永緑じゃぱぱ
というよりも、とりあえずなれた、
と言うべきかもしれない。
三年生になれる保証は僕にはない。
永緑じゃぱぱ
もう一度ため息をついて、
サイドテーブルの上にある置き時計に目を向ける。
母さんと妹が迎えに来ると言っていた時間まで、
永緑じゃぱぱ
永緑じゃぱぱ
僕は急いで鉛筆を走らせた。
そして十分後、ようやく絵が完成した。
描き終えたばかりの鳥の絵を見て、
永緑じゃぱぱ
と頷く。
永緑じゃぱぱ
と甘めの点数をつけた。
自分の描いた絵に点数をつけるのが、ここ最近のマイブームだ。
入院中に何枚も絵を描いたが、この鳥の絵が最高得点だった。
描いた絵を満足気に眺めていると、
〈コンコンコン
と扉がノックされた。
永緑じゃぱぱ
僕が応答する前に勢いよく開く。
妹
顔を覗かせたのは僕の妹だ。
🦖母
🦖母
妹に続いて病室に入ってきた母さんは心配そうに言った。
永緑じゃぱぱ
永緑じゃぱぱ
永緑じゃぱぱ
着替えが入った紙袋と、
スケッチブックと漫画本がぎっしり詰まった紙袋を両手に持って
病室を出る。
右手に持った紙袋の持つところが千切れてしまわないか不安だ。
🦖母
🦖母
永緑じゃぱぱ
僕はむすっと答えた。
永緑るな
永緑じゃぱぱ
妹が嬉しそうに連呼する。
まったく恥ずかしい奴だな、と苦笑した。
そのときだった。
永緑じゃぱぱ
エレベーターに向かう途中の通路で、1人の少女が前方から現れた。
パジャマを着ているのでおそらく入院患者だろう。
艷やかなピンク髪を揺らしながら、
椿桃のあ
彼女は姿勢良く歩いている。
色白の肌に透き通るような茶色い瞳が印象的で、
僕は思わず目を奪われた。
彼女の潤んだ瞳は、どこか遠くを見据えているようでもあった。
永緑じゃぱぱ
椿桃のあ
永緑じゃぱぱ
すれ違う瞬間、彼女と目が合った。
ほんの一瞬の出来事だったのだが、
ゆっくりと時間が進んでいるような感覚に陥った。
目が合ったのはほんの数秒だった。
それなのに、何秒も、何分間も見つめ合っているような
経験したことのない不思議な感覚に襲われた。
永緑じゃぱぱ
瞬きをすると、
椿桃のあ
再び時間が動き出したかのように彼女は歩き去って行った。
なんとも言えない奇妙な出来事だった。
彼女はスケッチブックを小脇に抱えて歩いていく。
永緑じゃぱぱ
僕は振り返り、目で追う。
〈おに_ちゃ__
すると、談話室の窓際のの席に彼女は腰を下ろした。
〈お兄ちゃ__
そしてスケッチブックを広げ、何やら絵を描き始めた。
永緑るな
通路の先で妹が手招きする。
永緑じゃぱぱ
そう言って僕は母さん達のもとへ向かう。
曲がり角でもう一度振り返ると、
彼女は眠そうに小さく欠伸をしていた。
入院患者は年配の人たちばかりで、
僕と同じくらいの歳の子がいるなんて知らなかった。
彼女はどうして入院しているのだろう。
なんの絵を描いているのだろう。
彼女はどうして入院しているのだろう
なんの絵を描いているのだろう。
帰りの車の中で僕は名前も知らないあの少女のことを考えていた。
永緑じゃぱぱ
どうしてかは自分でも分からない。
衝撃的な出会いだったわけでもない。
永緑じゃぱぱ
永緑じゃぱぱ
その日から僕は絵を描くたびに彼女のことを思い出すようになった。