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甘い嬌声
三味線などの音
ひしめき合い
もつれ合う
また今日が始まる
弥子
ふゆね
ここは吉原遊廓
毎夜毎夜男に夢を売る場所
ゴロゴロゴロゴロ⚡️
弥子
弥子
大路屋の若旦那
弥子
ふゆね
大路屋の若旦那
ふゆね
ふゆね
大路屋の若旦那
弥子
ふゆね
ふゆね
弥子
大路屋の若旦那
ふゆね
大路屋の若旦那
朝雲
朝雲
弥子
大路屋の若旦那
ふゆね
大路屋の若旦那
弥子
ふゆね
大路屋の若旦那
ふゆね
弥子
大路屋の若旦那
朝雲
大路屋の若旦那
ふゆね
朝雲
大路屋の若旦那
朝雲
有平糖のような輝きで
朝雲姐さんの名に合うような
紫の藤が着いた綺麗な簪
ふゆね
朝雲
ふゆね
大路屋の若旦那
大路屋の若旦那
ふゆね
大路屋の若旦那
ふゆね
朝雲
朝雲
いまいち納得ができない。
朝雲
朝雲
ふゆね
朝雲姐さんが眉根を寄せた
大路屋の若旦那
朝雲
朝雲
大路屋の若旦那
若旦那の言葉に、男芸者が「吉原で『説教』も『一興』ですな」 とつまらない駄洒落を口にする。
大路屋の若旦那
大路屋の若旦那
ふゆね
大路屋の若旦那
大路屋の若旦那
朝雲姐さんの顔が曇った。
大路屋の若旦那
ふゆね
まるで誰かに言い聞かせるような言葉だ
若旦那の言葉を、頭の中で反芻(はんすう)してみる。
一人の男に尽くすのが真の契りで、複数の男に尽くすのはまやかしの契り。
真実とまやかし。難しいわけでも言葉の意味が分からないわけでもない。
でも、分かりたくない。
ふゆね
ポロッと口にしてしまった
ハッと我がに返る
野暮なことを聞いてしまった
吉原の外でのことなど、お客に聞いてはならないのに
大路屋の若旦那
大路屋の若旦那
大路屋の若旦那
ふゆね
ふゆね
大路屋の若旦那
朝雲
『お引け』の合図がかかった
私と弥子、芸者たちは廊下に出された
酒と料理が片付けられ、たばこ盆を差し入れに来たオババ様によって布団が敷かれる
ここからは朝雲姐さんと若旦那は、2人きりの時間が始まる
残り物の菓子をかじりながら、私と弥子は別の部屋に向かう
弥子
間夫とはつまり、本当に心を許した男。恋人のことだ。
当然、店においては、あまり喜ばしくない存在
ふゆね
弥子
弥子には申し訳ない。 でも しょうがない
だって、本当に知らないし、分かるはずもない
朝雲姐さんは、美しさと賢さで最上位の花魁に上り詰めた人。
どんなに嫌な客が来ようと笑顔で接し、優しい言葉だって忘れない。
若旦那だけを特別扱いをしてるようではないから、傍目(はため)から胸の内が図り知れるわけもない。
あぁ、でも…
ふゆね
そう言えば、若旦那といる時だけ、普段と違う表情を見せることがある。
頬を赤らめたり、不安にうつむいたり。
それがどういうことなのか考えてみれば、、
ふゆね
弥子
ふゆね
弥子
視線を上げれば、中庭をはさんだ向かいの窓から、見知らぬ男がニヤニヤこっちを眺めてニヤついている。
いけ好かない感じの男だ。
でも、感情を押し殺し、私は適当な笑みを返す。 嫌だけど、あまり険のあることばかりするとオババ様にドヤされてしまう。
弥子
ふゆね
ふゆね
弥子
確かにこちらから男を選り好みしてはいけない。
選んでばかりでは仕事にならない
ふゆね
女郎
どこからか、誰かの甘い嬌声がもれて聞こえてくる
夜更けに響いてくる、 偽りだらけの恋愛
それを背に歩いていく。
吉原遊廓 またの名を『傾城町』 (けいせいまち)
傾城とは、英雄をも虜(とりこ)にしてしまい、国を傾けてしまうほどの絶世の美女のこと。
そんな女が大勢いるのが、この吉原
吉原には見世(店)がいくつもある。 その位は上から 『大見世』 『中見世』 『小見世』 と大きく分かれる
当然、大見世の花魁は花形。 その華やかさは、男どころか女も虜にする。
女郎って呼ばれて、男に身を売る身分ながら、その美しさに誰もが憧れる花魁
だけど、一朝一夕(いっちょういっせき)でなれる存在じゃない。
元は哀しい過去の女たち。 幼い頃に吉原に売られて、生まれた身分を全て無くす。
年季明けか身請けされるまで吉原を出ることが許されず、武士の子だろうが農民の子だろうが、平等に禿(かむろ)と呼ばれ世間から切り離された中で行儀作法・芸事まで教育を受けて育つ。
その後、禿から新造(しんぞう)と身分が上がり、姐女郎につき従って客のあしらいを学ぶ。
この段階でもまだ客を取ることは出来ない
新造にも色々ある中 振袖(ふりそで)新造は特別。 次の花魁の地位が約束されている。
『女郎とは女臈であり上臈で ある』
※女臈→じょろう ※上臈→じょうろう
その昔、吉原に来た客が口にしたという言葉
上臈(じょうろう)とは、幕府や大名に使える身分の高い女官のこと。
つまり女郎は低い身分にあっても、その中身は高級女官ほど優れているということ。
美しさだけじゃなく、そのぐらいの意地や強い気持ちがなければ、吉原の花魁は務まることは無い
たとえ、張見世と言われるお披露目部屋に入れられて、毎夜毎夜、通りから格子越しに値踏みされる日常だったとしても。
小山楼(おやまろう)は総二階造りで、建物中央の庭を、いくつもの部屋がぐるりと取り囲んでいる
これだけ広いのに階段は1つ 防犯のためにらしいけど、頻繁に階を行き来する私たちにとっては不便なことこの上ない。
長い2階廊下をぐるりと回って、弥子と並んで階段をおりたら
源次
ふゆね
ふゆね
源次
源次
源次
ふゆね
私の一個上の源次は、ニキビ面で背も低い。
当の本人は成長の途中だから今後伸びてくって言うけど実際は分からない
源次
ふゆね
源次
源次は吉原生まれの吉原育ち吉原から出たことの無い男
母は元女郎で父は誰か分からない。多分大店(おおだな)の旦那が父親だと思う、っていうのが母親の口癖だったらしい
だから、源次は見世にやってきた大店の旦那衆が気になって仕方ないのだ。
ふゆね
ふゆね
源次
江戸が夜の闇に包まれてもこの街は明るい
不寝番が行燈にとろとろ油を注ぐ度に、照らし出される男女もとろとろと灯火のような熱を帯ていくのだ