TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

好きになりました。

一覧ページ

「好きになりました。」のメインビジュアル

好きになりました。

6 - レトさんち。

♥

183

2021年11月12日

シェアするシェアする
報告する

レトルト

ただいまー

キヨ。

お邪魔します…って

キヨ。

なんかごちゃごちゃしてない?

床には服や靴下が脱ぎ散らかしてあり

ポテチの袋も置きっぱなしになっていた。

レトルト

ごめーん

レトルト

ちょっと片付けるから適当に座っててくれる?

キヨ。

手伝おうか?

レトルト

ほんと!?

レトルト

ありがと!

キヨ。

掃除しないと課題できないっしょ

レトルト

だよね笑

俺は散らばったゴミを拾う。

レトさんは服を洗濯機に放り込んで 満足していた。

キヨ。

こんなもんかな

レトルト

助かったよ

キヨ。

腹減ったな

レトルト

結構遅くなっちゃったから
先にご飯食べよっか

レトルト

何が食べたい?

キヨ。

なにか作るってこと?

レトルト

聞いといてあれだけど

レトルト

カップ麺しかないですごめんなさい

どうやらあまり料理はしないみたいだ。

冷蔵庫もほぼ入っていなかった。

キヨ。

じゃあそれでいいよ

レトルト

俺料理苦手でさー

レトルト

簡単なものは作れるんやけど

キヨ。

そっか

キヨ。

とりあえず飯食って課題やるぞ

棚からカップ麺を持ってきて お湯を沸かし始める。

レトルト

赤と緑、どっちがいい?

キヨ。

赤で

レトルト

はいよー

レトルト

すぐお湯沸くから待っててね

カップ麺の準備をしたり お茶を持ってきたり

パタパタと動くその動きを見ていた。

見てて飽きないし やっぱり可愛いなとさえ思う。

レトルト

キヨくん、お待たせ

レトルト

食べよっか

キヨ。

ん、いただきます

レトルト

今日はこんなだけど

レトルト

今度はちゃんと作るからね!

レトルト

苦手だけど作ってみるから!

料理が苦手なことを恥ずかしがりながら 少しずつ箸を進める。

晩ごはんを食べ終わり やっと課題に手をつける。

レトルト

んー?

レトルト

なんだろ…わかんない…

レトルト

どこに書いてあるんこれ…

レトさんはブツブツと独り言を言いながら課題をしていた。

キヨ。

レトさん

キヨ。

わかんないなら教えるよ?

キヨ。

どれ?

レトルト

ここなんやけどな…

パソコン画面を見せようと 俺の隣に座る。

レトルト

これがどうしてもわかんないんだよね

キヨ。

あー

キヨ。

これはね…参考書見たほうがわかりやすいよ

レトルト

見つからんもん…

キヨ。

ここだって

手元にある参考書をレトさんの目の前に出して見るように促す。

レトルト

ん…?

ページを覗き込むように レトさんが俺に近づく。

ふわふわの髪の毛が俺の顔に 当たってくすぐったい。

キヨ。

(可愛いなぁ…)

課題をやっているだけなのだが 俺の頭はそればっかりだ。

レトルト

なるほどね!

レトルト

わかった!ありがと!

そう言ってまた離れて 課題を続ける。

その後もレトさんは百面相をしながら 参考書とにらめっこして

得意な俺はさっさと片付けて その顔をひたすら見ていた。

レトルト

やっとおわったぁー!!

疲れた顔で床に寝転ぶ。

キヨ。

お疲れさま

キヨ。

頑張ったじゃん

レトさんの顔を覗き込めば 嬉しそうな顔で見上げてくる。

レトルト

ほんまキヨくんのおかげや

レトルト

お礼しないとね

キヨ。

大したことしてないって

キヨ。

気にしないでいいよ

レトルト

えー?

レトルト

じゃあ今度こそなにかごちそうするから!

レトルト

腕振るっちゃう!

キヨ。

ふふっ…

キヨ。

レトさん料理できないんでしょ笑

やってやるぞーと腕まくりをする レトさんを見て

笑いがこみ上げてくる。

キヨ。

やだよ俺、ダークマター食べるの

レトルト

そんなひどくないからね!?

レトルト

笑わんといて!

キヨ。

はははっ

キヨ。

不器用そうだもん、怖いよ

レトルト

もー

レトルト

キヨくんは卵かけご飯で十分やな!

キヨ。

それ料理って言わないからね笑

いつもコンビニ飯のレトさん。

ポテチがご飯だと言うから恐ろしい。

キヨ。

俺が教えてあげるから

キヨ。

暇なとき一緒に作ろうよ

レトルト

まじか!

レトルト

キヨくんには教えてもらってばっかやな

教えるなんてただの口実で

本当はただ一緒に居たいだけ。

キヨ。

じゃあ俺はこれで

玄関で帰る準備をする。

ちょっと寂しそうな顔で レトさんが俺を見る。

レトルト

こんな時間なんだから泊まっていけばいいのに

キヨ。

でも俺今日何も用意してないからさ

急に決まったことだったので 着替えも用意していない。

レトルト

それはそうだよね

レトルト

じゃあ今度また来てくれる?

キヨ。

いいよ

キヨ。

次来たときは料理しようか

レトルト

やった!

レトルト

キヨくんの手料理やね!

キヨ。

レトさんもやるんだよ

レトルト

オレムリコワイ

キヨ。

ちゃんと教えるから大丈夫

レトルト

俺んち、あんまり器具とかないんやけど

キヨ。

あー…

キヨ。

じゃあ俺んちでやるか

キヨ。

多少作るから色々置いてあるけど

レトルト

ありがとー

キヨ。

キヨ。

じゃあ大丈夫そうな日、また教えるよ

レトルト

キヨくんバイトの日だと疲れちゃうから

レトルト

バイトない日でいいよ

キヨ。

お気遣いどーも

キヨ。

また連絡するよ

レトルト

うん

レトルト

今日はありがとう

レトルト

気をつけて帰ってね

キヨ。

おう

そう言ってレトさんの家を後にした。

TO BE CONTINUED...

好きになりました。

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

183

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚