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次の日の朝 教室の空気は いつも通りだった。 でも俺の中では何かが あきらかに変わっていた。

昨日のことが頭から離れない。 あのときの表情、声、照れた顔。

愁斗

(なんか…もっと話したいな)

俺はそっと横に視線を向けた。 隣の席 高尾は静かに 英語の予習をしていた。 いつもと変わらない 静かで 美しい横顔。

けど昨日よりも ほんの少しだけ 近く感じる。 だから 俺は自然に声をかけた。

愁斗

昨日 まじで偶然だったよね。あそこで会ったの

高尾は 少しだけ驚いた顔をした後 目を合わせてうなずいた。

楓弥

……うん。助かった。ありがとう、ほんとに

愁斗

全然いいよ。困ってたでしょ?俺ほっとけないんだよね

自然と笑顔がこぼれる。すると高尾も ほんのり微笑んだ。

楓弥

…愁斗くんって 人気あるのわかる気がする

愁斗

え、なんで?

楓弥

優しいし……話しやすい

その言葉にちょっとだけ照れた。 俺なんか 誰にでも話しかけるし ノリで友達になってきたタイプだけど。

愁斗

(高尾に"話しやすい"って思われるの ちょっと特別な感じするな)

愁斗

俺 高尾と話したかったの。ずっと前から

思わず口から出てしまったその言葉に 高尾が目を丸くする。

楓弥

……俺も

小さく呟いたその声が 想像以上に ドキッとした。

愁斗

(…やば。これ もう片想いって感じじゃない)

チャイムが鳴って 教室に先生が入ってくる。 でも心の中の鼓動は止まらなかった。

これが、「距離が縮まる」ってこと なんだなって初めて実感した。

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