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ここで番外編来たかー! 2人ともかなりの辛い思いしてるんだなあ、、、紅くんのは知ってたけど、それを支えてくれてきた朔くんにもそんな感情があったなんて、、、 親の手料理をずっと食べれないのは寂しいだろうな 皆んな救われてくれええ!! 奪失シリーズのような悲しい系にはならないと今の所信じて居るけど、どんな展開になっていくのか、、、! 番外編も本編もシリーズも楽しみにしてます!!✨ 投稿お疲れ様です!🍵
END管理が難しくて「奪失シリーズ」の続編が中々完成しないので、先に番外編を投稿いたしました〜! この話を一言でまとめると「誰にでもある悩み、心の病み」です。女子組は本編でもある程度触れているとで男子組です! に!
一人が怖い。あの日から
呼び出した子
告白を受けて嬉しかった。他人からの好意は別に嫌いじゃないから
「はい」とは言えなかったけれど
でも告白を機に嫌がらせしてきた奴がいたんだ。最初は馬鹿らしいと無視していた
僕
けれど、どんどんエスカレートしていく行動に僕は耐えられなくなってしまった
僕
感情まかせに殴った後、クラスには悲鳴が波紋のように広がったのを覚えている
その後は深夜のような静けさが場を包んだ
僕
昼休みが終わって先生に教室外へ連れて行かれる時、聞き慣れた声が微かに聞こえた
俺
震えた声に罪悪感を覚えたのは今でもはっきり記憶に焼き付いている
僕は諦めていた。恨みを晴らせただけで十分だと思い込んでいた
でも、朔の言葉で考えは変化した
俺
俺
俺
俺
僕
自分の事を大事に思ってくれる親友が近くにいたのに頼らなかった己の浅ましさか、涙が溢れた
結局、朔の言葉に背中を押されて先生に真実を告発した
相手に謝ってもらい、親友の頼もしさを改めて認識出来てようやく一件落着
僕
どうやら現実はそう簡単にはいかないらしい
人を殴ったという事実は、相手が悪くとも無意識であろうクラスメイトの視線が物語っていた
僕
どこか冷たい視線が、怖がるような視線が僕を蝕む
そんな雰囲気を吹き飛ばすのは、いつだって朔だった
俺
僕
朔が居ない日は心が荒んだけれど、必死に隠して孤独に怯えた
特段、友達が多いわけでは無かった僕はひとりぼっちを心から怯えるようになってしまった
僕
僕
感情を上手くコントロール出来なければ他人を傷つけて周囲に距離を取られてしまうから
抑えるんだ。皆の為に
口に出せない、ささやかなワガママ
俺
部活で、これでもかとしごかれた俺は疲れてベッドに沈み込んでいた
俺
今の俺は腹が凹んでいるんじゃないかと思うくらい空腹で死にそうになっている
もうそろそろ母ちゃんが夕食の呼び出しをするはずだ
俺
食欲と闘っていると、下の階から声が聞こえた
母ちゃん
母ちゃん
俺
ようやく空腹から解放される時が来た
俺
心に隠した僅かな虚しさが滲むのは無視すると昔から決めている
俺
嫌いでは無いけれど、もうとっくに飽きたコンビニ飯では無いことを祈った
一階へ下りると母ちゃんがテーブルに次々と料理を並べていた
母ちゃん
母ちゃん
俺
どうやら手作りのようで言いようのない嬉しさが心の中を満たしている
俺
母ちゃん
食欲を誘う香りにとうとう限界が来た俺はカレーにがっつき始め、瞬く間に皿は空っぽになってしまった
俺
一杯だけでは運動盛りの男子学生の胃には足りないのですぐに俺は母ちゃんにおかわりを要請する
母ちゃん
俺
どうやら母ちゃんはおかわりを察知していたようだ
俺
そう思いつつ、胃袋にカレーを収めて久しぶりの手作り料理を堪能することにした
俺には周りに言えない苦悩がある
俺
俺
でも本当に、少しだけ。寂しく思うのだ
悲しく思うのだ
俺
腹は満たされても、心まで満たされるとは限らない