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物語の悪役って、なんで必ず選ばれないんだろう

なんで報われないのだろう

ころん

ドンッねぇ…りいぬくん…

りいぬ

ん…ころちゃん…ここ学校…

ころん

いいじゃん、誰も見てないし…/

るぅと

ッ…

僕はただ…

るぅと

君の隣に居たかっただけなのに…

ただ勉強して、お弁当を食べて、部活をして

帰るだけだった

そんな僕の生活に色をつけてくれたのは君

ころん

る・う・と・く~ん!

るぅと

ころちゃん…!

楽しかった

楽しかったんだ

君と話す日々は

いつの間にか好きになってた

男の子を好きになるなんて、おかしいことはわかってる

でも止められなかった

どんどん好きになっていった

だからこそ

だからこそ、隣にいたあいつが許せなかった

キンコンカーンコーン

先生

じゃぁ授業はここまで

先生

自主しといてくれ

るぅと

ねえねえころt…

りいぬ

ころちゃん!

るぅと

ッ…

りいぬ

チラッ …ニヤッ

ころん

なに?りいぬくん

どうして?

なんでそいつとしゃべるの?

僕だけを見てよ

君には、僕しかいらないでしょ?

だから…

るぅと

ねぇ…なんで僕からころちゃんをとるの…?

りいぬ

べつにお前のもんじゃないし

りいぬ

近づいたっていいだろ

るぅと

バチンッ

りいぬ

い゛ッだ…

りいぬ

おい何すんだよ

るぅと

やめてよ…ポロポロ

るぅと

やめてっていってんじゃんッ!

そのあとはもう覚えてない

気づいたら

目の前にボロボロになって気絶してるやつ

るぅと

ッ…タッタッタッ

思わず逃げ出した

そして…

ころん

パチンッ

るぅと

い゛ッ…

ころん

お前なにしてんだよッ!

るぅと

ころん

なんかしゃべれよ

るぅと

ころん

チッ、もういい

ころん

そんなやつだとは思わなかった

君に叩かれた頬が痛む

なにやってんだろ

大好きな人に嫌われて

もう…

気絶してたみたいで、起きたらもう放課後だった

荷物をとりに教室に向かっていると

りいぬ

ころちゃん…/

ころん

りいぬ…

るぅと

ッ…ポロポロ

なんで?、なんてもう思わない

当然の報いだ

悪いことをしたやつには、天罰が下る

当たり前…

物語でも何でも、そういうふうにできてる

でも僕は、何をしてでも、あなたの隣にいたかった

それだけだったのに

誰にも、悲しまれないんだろうな

るぅと

フフッ…ポロポロ

僕は笑うよ

笑って死ぬ

そして呪うから

みんな呪うから

るぅと

フラッ

でもこれは、君への"呪い"じゃないから

君への

るぅと

"まじない"だから…

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