コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
俺には彼女がいた
優しくて
料理が上手くて
世話焼きで
いつもニコニコしてて
そんな彼女は
事故に遭った
空が青く晴れた日
久しぶりの晴れ空
でもそんなことどうでも良くなるくらい
頭の中はごちゃごちゃだった
花菜
花菜
痛々しい様子だった
頭には包帯
手にも包帯
脚にも包帯…
花菜
花菜
泣き出した彼女
胸が張り裂けそうになった
俺は悟った
もう彼女が助からないということを
花菜
花菜
花菜
花菜
花菜
花菜
耳が聞こえなくて
喋れなくて…
俺の名前を呼べなかった彼女
花菜
花菜
死ぬ間際に
俺の名前を初めて…
彼女はもう、何も答えなかった
ただただ、顔を青くしていくだけだった