__ここに来て何日経っただろう
外の空気の味を
すっかり忘れてしまった
外に出たいと言っても皆
外は危険だ
ここは安全だと貼り付けた笑顔で言う
__皆私のことを囚われ姫と言う
チュンチュンチュン
シーナ
((もぞっ
シーナ
....もう朝か
メイ
お嬢様朝でございます
この女はメイ
私の専属メイドだ。
シーナ
おはよう
シーナ
メイ...
メイ
お風呂の用意を致します
メイ
顔を洗ってきてください
シーナ
えぇ。
シーナ
((パシャパシャ
シーナ
はぁ。
シーナ
暇だな
いつもいつも薔薇が浮かんでいる
こんなの何の意味になるのかしら
シーナ
....ねぇメイ
メイ
はい
シーナ
私はいつになったら外に出られるのかしら
メイ
分かりませんね
メイ
そんなに外に行きたいですか?
シーナ
__いつもね
シーナ
窓のそばに居ると
シーナ
小さな子達の笑い声が聞こえるの
シーナ
楽しそうでここよりもずっと幸せそう
メイ
もし出る事になれば私も連れて行って下さいね
シーナ
ふふっ笑
メイは無愛想に見えてとても優しい
私が1番信用してる人
メイ
そろそろ上がりましょうか
メイ
朝食が出来ているはずです
シーナ
分かったわ
無駄に長い廊下の先に見える
大きな扉
開けると家族が長い長い机を
囲って座っている
シーナ
..おはようございます
シーナ
お父様、お母様
母
おはよう
父
あぁおはよう
シーナ
(あぁ気持ち悪い)
シーナ
(嘘の笑顔)
シーナ
いただきます。
シーナ
(美味しくない)
シーナ
(味がしない)
シーナ
ご馳走様でした
シーナ
お先に失礼しますねニコッ
母
~~~~~
父
~~~~~笑
シーナ
(二人の世界ね)
シーナ
メイ行こう
メイ
はい
メイ
私は行くところがありますので
メイ
失礼致します
シーナ
えぇお疲れ様
ガチャッ(メイが出ていく)
シーナ
あぁ
シーナ
一日が長い
私はいつから笑っていないのかな
本当はこんな性格では無いし
それに私はこの家の人間では無い
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