剛
・・・・・?

サキ
剛、気が付いた?

自分が痛みのせいで気を失っていたことを・・・・・。
剛
サキ・・・?どうして

サキ
ねぇ、剛、キスして!

剛
えっ?

サキ
そうすれば、呪いは、解けるって、あのルキアって人が言ってたの

剛
その指輪・・・・

サキ
わたしがはめた方が、解けるからって、くれたの。
あの人の気持ちって、その程度だったんだね

剛
・・・・

サキ
だから、キスしよう?

剛
ルキアは、どこにいったんだ!

サキ
知らないわよ!さよならって、言ってたしね

剛
教えろ!どこに行ったんだ!

サキ
だから、知らないってば!

剛
・・・・・

明
戻ってきてくれたんだね

ルキア
・・・行きましょう

坂本
えっ?ルキアさんが、いなくなった?

長野
何があったんだ剛、説明して?

剛
ルキアがサキに渡した指輪は偽物だ。

坂本
なんで、わかるの?

剛
俺の指輪抜けねぇから

坂本
・・・・

剛
それにここ最近痛みは和らいできていて・・・彼女はもしかしたら・・・・

明
ルキアさん、大丈夫?

ルキア
・・大丈夫だ

その指輪に、力をためているんじゃないかって・・・・
長野
剛、冴えてるね・・・

剛
俺が、痛みで苦しむ度に、あいつの指輪に力が溜め込まれてる・・・・そんな気がするんだ。

でも何かの衝撃で、彼女の体にいつか影響が出る・・・・
カイト
ご名答。やはり俺たちと関わっただけあるねー

坂本
カイトさん・・・・?

長野
カイトさん、一体何をしようとしてるんですか?

坂本
俺たちを、苦しめようとして楽しんでいるようにしか見えないんですけど?

カイト
言っただろ?これは、ゲームだと

剛
ルキアを・・・ルキアを、助けなきゃ・・・・

長野
剛、無茶しちゃダメだ。

剛
あいつ、なにも言わないから・・・・

長野
とにかく、お前は戻れ・・・少しでも体休めなきゃ。

坂本
どうする、長野。ルキアさんの場所、わかるのか?

長野
健から、メールきたんだ。

いのっち
剛、大丈夫か?

坂本
井ノ原。

いのっち
ルキアさん、あの東城って人とどこかいったみたいなんだ。もう、俺たちに・・・いや、剛に・・・会わないつもりでいるのかもって。

長野
一体なにをしようとしてるんだ。

その頃、ルキアさんを人目のつかない場所へ連れて行こうとしている東城さん。
ルキア
・・・・東城さん・・・あなたは

明
・・・・・

ルキア
あんたはわたしが、好きなんじゃない。この指輪をもらいに来たんだろ?

長野
ルキアさんが、東城さんと電車に乗るのを健が、見てたらしいんだ。

坂本
健は、ふたりを追いかけてるってこと?

長野
二人がどこか人目のつかないところに行くんじゃないかって、健はメールいれてきて・・・・

坂本
・・・・・

剛
井ノ原君、俺も連れていってよ!

いのっち
ダメだ。そんな体のお前を連れていけないよ

剛
ルキアを、助けたいんだ。

いのっち
・・・・剛・・・

剛
彼女は、もう力を使えるようになってる。けどその力は、ここで使うものじゃない

長野
剛・・・

剛
彼女をただ、助けたいだけなんだ

坂本
その気持ちだけで、充分だ。よし、行こう

ルキア
あんたが普通の人間じゃないことくらい、ずーっと気付いてた。そんなのお見通しだよ。

明
フフフ。さすがだね

ルキア
どうせ、カイトの送った刺客だ。

明
いまなら、その指輪に力がたまってるんじゃないかってね。

ルキア
あんたの望み通りこの指輪に力は宿ってるよ

健
もし、彼女たちの持つ力がなくなったらどうなるんだろうね

岡田
・・・・

健
それってさ、アニメの話のように普通の人間として、生きていけるのかな

岡田
そんなの考えたくないわ・・・。

健
・・・いつの間に・・・

岡田
・・・彼女は、彼女なりに解決しようとしてるんやないかな・・・剛君のために

健
・・・・・・

いつもなにも言わないけど・・・いや、その場にいないのに妙に説得力ある。
ルキア
こんな力、さっさと持っていけよ!

明
フフフ、そうしてやろう

サキ
行かないで!

剛
サキ・・・どうしてここに

坂本
えっ?誰?

サキ
剛は、永遠に私のものなんだから!

剛
サキ・・・、なんで、なんでお前がこんな力を・・・・

なぜか人間が、持っているはずがない力をサキさんは持ってる?
いのっち
彼女が、サキさん?

健
あれ?おかしいなーみんなに、通じない・・・

長野
まさか、サキさんも、操られてる?

この目は・・・健や、ミミさんが操られているときと、同じ目だ。
長野
もしもし?坂本君どうしたの?みんなと連絡取れないの?

坂本
それが、こっちも取り込み中で・・・・

サキ
渡せ!指輪を!

坂本
健!どこにいるんだ!

健
ごめん。ふたりを見失っちゃって・・・いまね、岡田といるんだけど・・・

坂本
・・・・

健
剛と井ノ原君に通じないのはなんで?長野君も通じなくて、坂本君に通じたのやっと!ねぇ、たすけてよ!助けに来てくれるんじゃないの?囲まれたんだけど・・・😨😭

坂本
そうしようと、思ったんだけど・・・

と、説明しようとしているが、健は、涙声で訴えてくる。
坂本
囲まれた?誰に

健
でも、なんか見たことあるような?

坂本
ったく、なにわけわからないことを・・・

イナン
健!

健
えっ?イナン?

イナン
この人は、わたしの味方よ。下がっていて。ジョー、覚えているでしょ?

ジョー
ハイ、そうでしたね。

健
ジョーさん?イナン?どうしてここに。

イナン
盗まれたのよ。大切な秘宝が。

健
秘宝?

僕は、坂本君に電話をしているのを忘れてイナンたちと会話していた。
坂本
もしもし?健?

イナン
健、ルキアが、ここにきたのよね?

健
うん。ルキアさんだけじゃないよ。

坂本
・・・・。健?誰と話してるんだ?

坂本君の声はもはや届いていなくて、本当に、電話を忘れている僕。
イナン
他にもきたの?

健
うん・・・2、3人・・・

坂本
オイ!誰と話してるんだ、健!

長野
あっ!体が動く!

いのっち
さすが、坂本君って、あれ?いない

健
えっ?坂本君?

坂本
健・・・・えっ?イナンさんまでやってきた?

イナン
ごめんなさい。へんなことに巻き込んで・・・あなただけが、バリアから離れていたから呼び出すことが出来たのです

健
・・・・・

イナンさんに、これまでのいきさつを説明して、イナンもなぜここに来たか説明してくれた。
坂本
盗まれた秘宝って、まさか

健
指輪のこと?

イナン
カイトが、悪用したのね

坂本
呪いの指輪って言って、剛の指にはめたのと、ルキアさんの指にはめた指輪。

健
ルキアさんは、どこにいるかわからなくなっちゃったし。ねぇ、イナン、本当に呪いを解かないと剛は、死んじゃうの?

イナン
私にもわからないわ。クリスタルと、同様、人の心によって、指輪の力は変わるのよ。それが普通の人間ならどうなるかなんてわからない

健
とにかく、助ける方法を、考えようよ!長野君と井ノ原君も助けなきゃ

その頃指輪を渡そうとしているルキアさんは、なぜか泣いていて・・・
ルキア
・・・・・

明
お前、なぜ泣いている。あの地球の男を好きになったと言うのか?レンに似ているから好きなのか?

ルキア
わからない

明
わからないだと?

サキ
ねぇ?剛、あなたまだわたしのこと好きなんでしょう?

いのっち
・・・あの二人、俺らのこと忘れてない?

長野
ちがうよ。わざとだ。わざと

ルキア
わからない・・・。でも、苦しいんだ。あいつが元カノといるだけで苦しいんだ。

いのっち
なんかさぁー。なんにもできないのがむなしいね

長野
・・・・たしかに。

長野君と井ノ原君は、ただただ二人の様子を見ていることしかできなかった。
サキ
剛!なんとか言いなさいよ!

剛
サキ、ごめん、俺・・・・

イナン
あっ!

健
イナン?なにか、感じたの?

イナン
指輪が、反応しているわ。とても、強く・・・・

長野
反応してる

いのっち
えっ?

坂本
これは、もしかして、二人の気持ちに反応してるとか?

めずらしく坂本君が、冗談混じりに言った。
冗談なのか?
イナン
坂本さん、その通りよ

坂本
へっ?

岡田
さすが、坂本君!

イナン
このままふたりが、同じ気持ちでいてくれたら・・・・。バリアが解けるかもしれません。

いのっち
ここにいるだけしかできないなんて複雑すぎる

長野
・・・・

イナン
・・・岡田さんは?

健
あー、あいつさっきまでいたのに・・・。まさか先に行ったのか?きっと、シェアハウスに入れなくて、しょげてるかもね 。先走りすぎだよ

イナン
フフ、みなさんを助けにいかなきゃ!

いのっち
ちょっとずつ、動けるようになってきたね

長野
呪いが解け始めているのかも。ほら、こういうのって【心】が、通じ始めたら、解けるって言うでしょ?

いのっち
言わないよ

長野
言わなくても、あの指輪ならそう思うだろ?

いのっち
長野君の言葉は、説得力ありすぎるよ。なんか、そう思えてきた

剛
・・・サキ、俺・・・・

サキ
剛!

剛
は、はい

サキ
あんな女ことなんか忘れて!その指輪も外して!こっちに、よこしなさいよ!そんなのがあるから、あなたは、苦しまなきゃならないんでしょ?あの女がここにきたから・・・・

剛
ちがうよ。最初は、そう思っていたけど・・・・・、俺は本気で・・・・

明
あの男は、お前のことを思ってなどいない。ただの人間だろ?

ルキア
今の私には、あいつが必要なの。もう、力なんていらないよ。あんたに、この指輪くれてやるから、あいつに会わせて。

剛
俺は、ルキアに会いたい。いまは、会いたいんだ

ルキア
・・わたし、剛に会いたい・・・・

二人が同時に同じ言葉を言ったとたん、指輪は光り出した。
サキ
キャー

明
うわぁー

ルキア
剛・・・・

剛
ルキア?

ルキア
な・・なんでここに?

剛
そ、そっちこそ

剛
なんで、泣いているんだ?

ルキア
な、泣いてなんていないよ!見るなよ!!

健
やったぁ!大成功!

イナン
そうみたいね。

剛
ルキア、無事で良かった。

ルキア
な、なにするんだよ!み、みんな見てる!

剛
俺は、会いたかったんだルキアに。いますぐ会いたかった

ルキア
・・・・・わたしも、会いたかった・・・・

ふたりは、気持ちが通じたのか、なにも苦痛を感じなくなったみたいだ。
それどころか指輪は、二人の指からいつのまにか消えてなくなっていた。
長野
これってさ!【ゲームクリア】ってことだよね?

坂本
な、なんだったんだ?この緊張した時間は・・・・

サキ
な、なによそれ!馬鹿馬鹿しいわ!

明
・・・・・・

サキ
いくわよ!

明
は、はい

いのっち
そりゃあ、男女に化けれる人達だもんね。納得だわ

カイト
ルキア、終了だ

V6
カイトさん・・・・

6人はまた、急にカイトさんが現れたことにびっくり。
カイト
ルキア、お前がその地球人のことを、そして地球人、お前がルキアのことを心から思った。

剛
・・・ルキアに、会いたいって思ったんだ

ルキア
わたしもただ、剛に会いたかった

健
心からふたりが同じことを思った・・!だから、二人を引き合わせたんだね!

カイト
ルキア、今夜には帰る準備をしておけ

ルキア
えっ?

カイト
タイムリミットは、夜中の12時。

健
夜中の12時に迎えに来るなんて、まるでシンデレラじゃん!

坂本
あの二人のために、パーティーでも開いてやりますか

長野君
そうだね。そうしようか。
