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作者
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美術展覧会に行ったんだ。
有名な欧州の絵画が集められ、 多くの国がそれを見た。
レオナルド「最後の晩餐」 フェルメール「真珠の耳飾りの少女」 ゴッホ「ひまわり」 マネ「草上の朝食」 モネ「印象・日の出」…
…その中にひときわ異彩を放つ、 聞き覚えのない名前があった。
黒田清輝「湖畔」。
最初はフランスの、 印象派の影響かと思った。
しかしそれは、 しっかりと「自分の見たまま」 「感じたまま」を描いており、
ソイツの感じ方が、 はっきりと分かった。
学生ナチス
学生ナチス
私はその国に深く興味を持った。
たくさん絵を描いた。
日銭をかせぎ、画材を買って。
ひたすら、あの絵に追いつけるよう スケッチ、スケッチ。
隣にならぶと劣るが、 少しずつ彼の絵に近づいているのが 嬉しかった。
いつしか、 美の道に進むことを決めていた。
私は何も知らず、 美術大学の受験を決めたのだ。
面接官
面接官
面接官
学生ナチス
学生ナチス
面接官
面接官
面接官
面接官
美大、不合格。
学生ナチス
学生ナチス
学生ナチス
学生ナチス
学生ナチス
しばらくはそう言っていたが、
面接官
…この言葉に心がくじけた。
面接官
面接官
面接官
面接官
面接官
――――そう、 なのかもしれない。
ナチス
ナチス
ナチス
ワァァァァァァっ
群衆
群衆
群衆
私は熱狂的な声を浴びながら 演説を終わらせた。
はれて私の、 新しい政党立ち上げが 決まったからだ。
ナチス
ナチス
私は壇上をあとにして、 二ィィと笑った。
ナチス
私は自室へと急いだ。
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
開け放った窓、 冷たい風の吹く中で、
ひとりの大男が 立っていた。
それも私の キャンバスの前で。
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
ソ連
ソ連
ナチス
ソ連
ソ連
『ナチスの絵』。
コイツは確かに、 そう言った。
面接官
面接官
面接官
そんな言葉を 北風でひゅうっと 吹き飛ばすかの如く、
ソ連
コイツの一言は、 私の中にすんなり侵入してきた。
誰かの真似ではない。 おまえの絵だ!…………と。
…ああ、腹が立つ。
コイツのこんな言葉ひとつで、
これまでの全てが 肯定された気に なってしまうなんて。
学生ナチス
そう思う心の内を 隠し通すように、
ナチス
ソ連
ナチス
照れ隠しに そう言ってやった。
コメント
20件
うびゃぁぁぁぁぁぁ尊いよぉぉぉぉ!!ごちそうさまでした!!!
可愛い…