それから義勇は少しずつ変わった
以前のように 冷たく突き放すことはなくなり、
陽が話しかけると、小さく「そうだな」と返すようになった
言葉は少なくとも、その表情は どこか穏やかだった
そしてある日
陽
陽
陽に呼ばれ、静かな庭へと足を運んだ
月明かりの下、夜風に揺れる花々の中で 陽は微笑んでいた
義勇
陽
陽
そう言って陽は義勇の袖をそっと引いた
陽
義勇は少し戸惑いながらも、 隣に腰を下ろした
陽
突然の問いかけに、義勇は目を瞬かせる
義勇
陽
義勇はしばらく黙ったまま考えた
昔は幸せなんて考えたこともなかった
大切な人は皆、自分を残していなくなった
幸せになってはいけないと ずっと思っていた
でも今は___ ___
隣に陽がいる
心を許せる人がいる
義勇
義勇は不器用ながらも微かに微笑んだ
義勇
陽は驚いたように義勇を見つめ、 それから嬉しそうに微笑んだ
陽
そして小さく囁く
陽
ふわりと陽が義勇の肩に頭を預けた
義勇は驚きながらも、今度は躊躇わずに そっと陽の手を握った
義勇
その言葉に陽は微笑みながら そっと指を絡めた
夜風に花が揺れる中、二人の距離は、 もう何の隔たりもなかった
__ __君に触れるその日まで
それは、こんなにも温かかった
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!