壮太
壮太
壮太
あこ
あこ
あこ
あこ
壮太
壮太
壮太
あこ
あこ
壮太
あこ
あこ
壮太
壮太
あこ
壮太
壮太
あこ
壮太
壮太
壮太
壮太
あこ
あこ
壮太
あこ
あこ
壮太
壮太
あこ
あこ
あこ
あこ
壮太
あこ
あこ
あこ
壮太
壮太
壮太
壮太
目を離したのは一瞬だったはずだ
でも、その一瞬で…ミィは動かなくなった
ぐったりとしたその体を抱えて病院へ走る
でも、助からなかった
その代わりに、俺は生きている
医者は「あと少し病院に来るのが早ければ」と言った
俺は「どうしてあと少し早く来れなかったか」知っている
あこだ
全てを知っていたあこに足止めをされていたに違いない
だから俺は車に轢かれなかった
その代わりに、ミィを救うはずの獣医がやってくることもなかった
そして同時に…あこからのコンタクトは途切れた
俺を救うという任務を終えたからなのだろうか
さよならぐらい、言わせてほしかったのに…
壮太
壮太
壮太
壮太
壮太
壮太
壮太
俺は何度も読み返したあことのやりとりにもう一度目を通す
そしてあることに気がついた
壮太
あこからのメッセージ
それを縦から読む
すると…
壮太
あこが、ミィの命よりも俺を救うことを優先した理由
ミィが死ぬのと同時に、あこと連絡が取れなくなったわけ
『私の着信を無視するなんて何事!?』
『たく、しょうがないなあ』
『壮太!起きて!』
『はいはい、しゃきっとして!』
『みんな起きてる時間だよ。てか今日はバイトの面接なんでしょ?』
『いつまで寝てんの?起きろーっ!』
『壮太はねぼすけだなあ』
『うんと夜遅くまでゲームなんかするから起きられなくなるんだよ』
『たらたらしないで早く支度して』
『…帰りにミィの餌、買ってくるの忘れないでね』
『知ってるよ、もちろん』
『なんでも知ってる』
『なんでもね』
『言ってあげよっか?』
『デパートの屋上で拾った元捨て猫』
『今は壮太のたったひとり、ううん、一匹の相棒でしょ』
『きみたちは眠る時もずっと一緒』
『てかそのマンション、本当は動物禁止みたいだけど…黙っててあげる』
壮太
壮太
壮太
壮太
手のひらに、ミィのふわふわとした毛並みが蘇る
甘えたような鳴き声
いつも俺に寄り添ってくれた、相棒
壮太
壮太
壮太
それから俺は、今まで続けていた怠惰な生活を改めた
諦めていた就職活動を始め、小さな企業ながら正社員になった
そこで出会った女性と結婚もした
ミィが救ってくれた命で、精一杯生き切るために
そして…
壮太
壮太
壮太
壮太
壮太
壮太
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