佐藤サナの肉体は闇に覆われた。
それが何かは、わからない。
彼女の肉体から、
今まで取り憑いていたかのように、
突如として現れたのだ。
その闇は生きているかのようで、
自分では動けない彼女を操りはじめた。
佐藤サナは立ち上げられ、
右掌を悪魔へと向ける。
佐藤サナ
不知火レモン
不知火レモン
闇は再び彼女に宿った。
しかし、今回は先刻までとは
どこか違う。
彼女の紅炎の瞳からは
光が抜けてしまっていた。
そう。
佐藤サナの意識はここに無かった。
ならば今、
彼女の中にいるのは誰か。
当然、その闇である。
状況を理解できなくとも、
今が攻め時だと感じた悪魔は、
距離を詰めようとした。
しかし、
動けなかった。
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナの掌の先、
そこに巨大な球体。
闇の塊。
絶大なエネルギーが創られた。
あまりに強大すぎるそれは、
辺りの力すらも、磁石のように引き寄せていた。
空間は大きく歪み、斑に風が巻き起こる。
誰もその場を動く事は、
許されなかった。
佐藤サナ
佐藤サナ
別雷リュウト
別雷リュウト
別雷リュウト
別雷リュウト
別雷リュウト
別雷リュウト
別雷リュウト
別雷リュウト
別雷リュウト
別雷リュウト
別雷リュウト
そこはちょうど、大木のあった場所"だった"。
自然豊かな、温かみのある、
素敵な景色の場所"だった"。
今はもう、何も無かった。
何か巨大な球体が、
地面を深く抉りながら、
進んだ跡が遥か彼方まで、
水平線と触れるまであった。
それがどこで途切れているのかは、
目視で確認する事はできない。
今が、
異常なる状況である事だけが確かであった。
別雷リュウト
別雷リュウト
ここはその、
球体が途絶えた地点。
太平洋。
黒い悪魔の肉体は、
静かに海深くへと沈んでゆく。
正面からアレを受けた、その肉体は
流石の悪魔の回復力でも、
修復できないほどに崩れていた。
それはもう、死んでいた。
抜け殻のように、
中身がもう無くなってしまっていた。
その中身……
白い悪魔は、
傷一つ無く。
呑気に海面を歩いていた。
佐藤サナ
佐藤サナ
不知火レモン
不知火レモン
不知火レモン
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
不知火レモン
不知火レモン
不知火レモン
不知火レモン
不知火レモン
佐藤サナ
佐藤サナ
不知火レモン
不知火レモン
不知火レモン
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
不知火レモン
不知火レモン
不知火レモン
不知火レモン
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
Prologue:悪魔は死を囁く
ー完ー
コメント
1件
こっからが本番や