#4&5
写真集を読み終わり、パタンと閉じる。
お互いになにかする訳もなく
横並びで本棚に乱雑に積まれた本たちを見る
私は普段から必要以上に話さないし
きっと向井さんも人見知りなんだろう。
さっきからずっとキョロキョロそわそわしてる。
向井康二
向井さんにだけ名前を言わせといて私は名乗っていなかった。
まゆか
まゆか
向井さんばかり喋らせているのが少しだけ申し訳なかった。
向井康二
向井康二
まゆか
まゆか
そう聞くと向井さんは顔をパァと明るくする。
向井康二
向井康二
向井康二
向井康二
向井康二
生き生きとした表情で話し出した。
それはもう、楽しそうに、
この人は本当に音楽が好きなんだ。
それと同時に心底羨ましくなった。
向井康二
私はその質問に首を振る。
向井康二
向井康二
その質問にも首を振った。
向井さんはもう一度
ごめん と言ったきり話すのをやめた。
気まずい、重い空気が流れる。
私のせいだ。
私がこうさせてしまった。
いつもなら早々とその場を立ち去るのに。
人と関わりたくない。
そう思っていたのに、勝手に口が動く。
まゆか
ハッとして慌てて口を押さえる。
向井さんは不思議そうな顔をした後
優しく微笑んだ。
向井康二
向井康二
その表情に胸がキュッと痛くなった。
苦しくて、泣きたくなって触れたくなる。
その気持ちにもう1度蓋をする。
まゆか
そう言うと向井さんは
目の端にシワを寄せ
クシャッと笑った。
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コメント
9件
笑うのめっちゃ可愛いね() ありがと!( ハート押すわ(
我、渡辺翔太をゆる推しします((