出来ること

買い物の帰り、行きにMOBさんが言ったことをずっと考えていた

僕たちの頭の中には赤くんに休んでもらう としか無かった

最近、兄弟たちは遊んでなかったし、 僕もみんなと遊ぶとなるとどうすればいいのかが分からない

あれ、赤くんの好きな物ってなんだっけ、

僕は自分の部屋ではなく、赤くんの部屋に向かった

赤くんの部屋は、すごく綺麗に片付いていた

棚の上には家族写真と僕たち兄弟全員の写真が置いてあった

その写真の中の赤くんは見た目は今のままだったけど、確実になにか違った

棚には日記のような物が10冊ほど置いてあった

1番左のものを手に取って開く

明らかに小さい子が書いた字でその日にあった嬉しいことが書いてあった

その日記を元の場所に戻し、1番右の日記を取った

1番最後に書いたのは母さんたちが死んだ日の次の日、病院から帰った日だった

そのページは少し滲んでいて、泣いていたようだ 所々読みにくくなっていた でもそこも何故か読めてしまう

xxxx年x月x日x曜日 お母さん、お父さん、前に言ってたよね。出来ることは出来るだけやりなさいって、だからね、俺頑張るよ。出来るからね。ずーっと見ててね。もしもの時は助けてね？きっと、みんな優しいからしばらく出て来れないと思うからさ、俺その優しさ全部受け止めてずーっと待ってるね。安心して天国から見ててね。今までありがとう

その日記が僕の涙で更にぐちゃぐちゃになる

僕はその次のページにお母さんを装って書いた

xxxx年x月x日x曜日 赤へ。お母さんね、ずっと見てたよ。赤の頑張ってる所。みんなのためにありがとね でもね、お母さん、赤に無理して欲しい訳じゃないのよ？赤はよく頑張った、でも休むこと忘れちゃったのね。出来ることは出来るだけやるって、約束したよね。もう1つ約束事追加するね。疲れたら休む。ね？絶対守ってね。分からなくなっちゃったら遊んだり、寝たり、楽しめることしてね。

さらにその次のページにお父さんを装って書いた

xxxx年x月x日x曜日 赤、父さんだよ。父さんはみんな優しいのは知ってるけど、1番優しいのは赤だと思ってる。赤は、周りの事見て、誰かが体調悪かったり、嫌なことがあったのすぐに教えてくれたな。それが赤の長所だ。でも、休むことが出来ない、これが短所。赤はどっちにしたい？短所を無くすか、長所を伸ばすか、赤の好きな方を頑張ればいいと思う。だけど、父さんは赤が大好きだから、赤が無理すると悲しい。もう悲しませないでな。赤のこと、兄弟全員のこと、ずっと見てるから

こんこんｯ、

誰かいんの〜？

がちゃっ