『___ちゃんは運動神経が良くて羨ましいー!』 『それな!私もそんな個性が良かったなぁ…』 「えへへ…別にそんな大したことないよ?運動神経がいいだなんて、みんなもそうだし」
『ほんとそうだよね〜w』 『運動神経なんて誰でも良いし。無個性と同然だね?』 『可哀想だよーw』 「うるさい…!」 『敗者の抗いってやつ?w 私個性ヒーロー向きだしヒーロー目指しちゃおうかな〜』 『いいじゃん!こいつと違って絶対なれるよ!』 「うるさいうるさいうるさい!!!」
サキ
っ、!!
荼毘
お
私は勢いよく飛び起きる
サキ
なんだ夢か…
荼毘
お前うなされてたぞ
サキ
…悪い夢見た
遠い昔の自分を見ていたようだった
荼毘
…大丈夫かよ
サキ
少し疲れてたのかも
荼毘
今日は休めよ、汗だくだし
サキ
うんありがとう
ということは今日は勝己くんのところへは行けないかぁ
荼毘
温かいうどん食うか?
サキ
あの煮えたぎったやつ?それダビくんの好物でしょ
荼毘
んだよ悪いか
サキ
悪くないです!
荼毘
…
ダビくんは台所に行ってちょっと慣れた手付きで料理の支度をする
サキ
(意外と家庭的なところあるよなー)
洗濯物はちゃんとできるしお風呂洗だってできる
サキ
…ダビくんって昔料理やってたの?
荼毘
お前…ベッドにいろよ
サキ
別に熱があるわけじゃないんだからさ!
サキ
ダビくんに任せっきりじゃ嫌だし
荼毘
俺の邪魔だけはすんなよ
サキ
わかってるって!
荼毘
………昔妹と一緒にご飯作ってた時期があったんだよ
サキ
へえ!
荼毘
母親と……父親がいなかったからな
サキ
そうなんだ…。
荼毘
お前はどうだったんだよ
サキ
私はちゃんと両親いたよ。今は幸せに暮らしてるんじゃないかな〜
荼毘
なんで帰んねえんだよ
サキ
私はあの家に必要ないっていうのがわかったから
荼毘
…
サキ
なんかしんみりしちゃったね!私やっぱりベッドに戻っていい?
返事を聞かずにベッドに戻ろうとする私
ギュッ
サキ
!?
ダビくんにバックハグをされる
荼毘
…俺はずっといるから
サキ
ダビ……くん?
荼毘
……あ、悪い。つい…
サキ
らしくないね笑
荼毘
別にいいだろこんなときがあったって…。ってか早く戻れ
サキ
はいはーい
ダビくんの体温、暖かったな(あたたかかったな)