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やれやれと思いながらお弁当を広げていると。
鯉登
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鯉登
後輩の鯉登君は、人の上に立つに相応しいカリスマ性がある。入社直後から頭角をあらわし、出世街道を突っ走っている。
それにあやかって媚びへつらう人や疎む人に毎日囲まれて過ごすのは、本当に疲れることだと思う。
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鯉登
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理想のカップルにおける定義だよ…!!
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鯉登
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鯉登
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鯉登君は、“相手が好意を寄せてしまうような言葉”をさらっと言える人だ。自分も幾度となく好きになりそうだったのを必死に抑えてきた。
でもついに限界が。仕事続きで疲れ果てた私の心にさっきの言葉は奥深く刺さってしまった。
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彼は顔を赤くして、こちらを見るが、真剣な顔で。
鯉登
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鯉登
まさかの申し出に、言葉が出なくて口だけが魚のようにパクパクしてしまう。
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鯉登
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鯉登
鯉登君の笑顔が、私のストレスで凝り固まった身体を和らげた。
方言混じりで楽しそうに話す姿が、私を前向きにさせてくれる。
食後、デスクに戻ると部長に呼ばれて、鯉登君と一緒に外回りに行くようにとお達しを受けた。
鯉登
背が高くて体格もいい鯉登君。手をあげると目立つからかすぐにタクシーも捕まる。
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鯉登
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鯉登
急にスイッチが入り、どす黒オーラを纏いだす。
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鯉登
いつもの無敵スマイルなのに、どす黒オーラは纏ったままだ。
そして見事、こちらの利権を勝ち取った。
鯉登
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鯉登
仕事中だけど、2人で相談しながら歩くのはデートみたいで。意識してしまうのはきっと私だけ。
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鯉登
今だけは“好き”になってもいいよね。
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