また会える日まで

『伝説の剣』が折れた

それは同時に 1つの選択肢がなくなってしまった瞬間

僕達は走り出した

♥️くんが戻らないように強く手を握って走った

ずっと僕や💖くん、知らない人までも守ってきた

……守れないものもあった

♥️くんのこの手は誰の助けも求められず たった1人であの剣を振るうしかなかった

怪我をした🧡くんは先輩が腕を支えて走っていた

魔王からはかなり距離が開いたはず…

とにかく室内に入りどこかに隠れるしかない

ﾋﾟｺﾝ

『クエスト【鬼ごっこ】をスタートします一定時間あなた達を追う魔王から逃げてください。勇者が魔王に触れればクエスト終了ですなお、勇者のうち1人がゲームオーバーになれば魔王の動きは5分間止まります』

🧡くんヲタ引きずって走っている先輩の動きがピタリと止まった

先輩は🧡くんを抱えたまま魔王に対峙した

そして🧡くんを片足でその場に立たせる

🧡くんの身体が前方に傾く

倒れそうなった瞬間矢が飛んでくる音がした

ﾋｭｯ！

ﾊﾟｷ。

恐る恐る目を開くと🧡くんは誰かに支えられていた

そこには見知らぬ2人がいた

と言って♥️くんを見た

このクエストは時間制限などない

誰かが触れなきゃ終われない

無理に行くと逆にゲームオーバーになってしまう

だから僕らは囮の人達に魔王の視線をそらさせた

何とか魔王の視線を逸らすことが出来た

だけど…

先輩がいつまたああやって動き出すか分からない

ﾋｭｯ！

音を立てなければ何とか…！

ﾊﾟｷ

音がした方を見ると先輩が木の枝を踏んでいた

そのせいで魔王がこちらを振り向いてしまった

ﾋｭｯ

ﾊﾟｷ!