下校時刻
校門の前に立っていた見知らぬ制服を着た男子
権田沼奈穂美
ピロキ!?
佐藤寛貴
奈穂美ー!!
笑顔でアホ美に手を振る男子に
権田沼奈穂美
ピロキだー!!
驚きと嬉しさを炸裂させたアホ美は
一目散にその男子の元へと走り……
権田沼奈穂美
とぅ!!
ドガッ!!
佐藤寛貴
ぐはっ!!
アホ美の飛び蹴りが男子の腹部に命中……
金田友美
え……(何が起きてるの……)
突然の出来事に驚き固まる友美の目の前で
アホ美はその男子の頬っぺたをつねり
痛そうにするその男子に抱きついていた
金田友美
(何で飛び蹴り……どういう状況!?)
後から来た蓮斗も驚きを隠せない様子でアホ美を見ていた
八神蓮斗
なぁ……
八神蓮斗
あれってあいつの彼氏なのかな……
金田友美
彼氏……なのかな……
友美はアホ美とその手の話をしたことがなく
金田友美
(そう言えば……私……)
蓮斗を好きだと言うことも話していないことに気づいた
金田友美
(奈穂美ちゃん……彼氏いたんだ……)
権田沼奈穂美
あ!ともみん!八つ神様!
佐藤寛貴
へ?神様?
八神蓮斗
だから!俺は八神だっつーの!
佐藤寛貴
新しい友達?
権田沼奈穂美
おぅよ!
(≧∀≦)ノ
(≧∀≦)ノ
金田友美
は……初めまして……
佐藤寛貴
あ……どうも……
八神蓮斗
どうも……
権田沼奈穂美
よっしゃぃ!!
権田沼奈穂美
みんなで飯、行くぞー!!
アホ美の号令で移動し
全員で駅向こうのファミレスへ
八神蓮斗
まさか権田沼に彼氏がいたとは……
権田沼奈穂美
彼氏くらいおるよ!
( ̄^ ̄)
( ̄^ ̄)
八神蓮斗
彼氏の前でこんなこと言うのも何だけど……
八神蓮斗
わざわざ会いに来たのにいきなり飛び蹴り喰らわす彼女なんて嫌だろ普通……
( ;゚Д゚)
( ;゚Д゚)
権田沼奈穂美
ピロキは私のこと嫌なのか!?
佐藤寛貴
嫌だったらわざわざここまで来ねーよ
権田沼奈穂美
(///ω///)♪
金田友美
(奈穂美ちゃん……凄い嬉しそう……)
いつも力強いアホ美が珍しく見せた恋する乙女の姿に
友美は別の意味でまた憧れの気持ちを抱く
金田友美
(私もこんな風に……八神君と……)
佐藤寛貴
それで?
佐藤寛貴
本当に大丈夫なのか?
権田沼奈穂美
さっきも言ったろうよ!
権田沼奈穂美
ピロキのおかげで元気100倍!
だが直ぐにアホ美はいつもの姿に戻り
権田沼奈穂美
あいつらにともみんいじめたことを死ぬほど後悔させてやるんじゃい!!
((ヾ(≧皿≦メ)ノ))
((ヾ(≧皿≦メ)ノ))
より一層、力強い言葉が飛び出す
佐藤寛貴
また親、呼ばれるパターンだな……
八神蓮斗
また……なのか……
金田友美
奈穂美ちゃん……
ここで友美は気づいた
こうしてアホ美に会いに来た寛貴こそが
アホ美の元気の源だと言うことに……
その後
地元に帰る寛貴を見送るために駅へと移動
権田沼奈穂美
帰んのはえーよ……
権田沼奈穂美
明日にすればいいのに……
そこでも乙女な一面を見せるアホ美
佐藤寛貴
親に黙って来たんだから
佐藤寛貴
もう帰らないとだろ?
寛貴はアホ美の頭を優しく撫で
友美と蓮斗に別れを告げる
佐藤寛貴
じゃあ、俺はこれで
八神蓮斗
道中、気を付けて
佐藤寛貴
ありがとう!
佐藤寛貴
奈穂美はあんな性格だけと
佐藤寛貴
すげーいい奴だから
金田友美
うん!
権田沼奈穂美
ピロキ……
佐藤寛貴
頑張れよ!
権田沼奈穂美
おぅよ!!
( ≧∀≦)ノ
( ≧∀≦)ノ
そして電車に乗り地元の町に帰っていった