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ねぇ 君はどうして
ねぇ 万次郎はどうして
いつも 私の手をとるの?
いつも 私の手を握るの?
何度も 何度も
何度も 何度も
諦めさせてくれない
楽にさせてくれない
もう いいよ
ねえ お願い
もう私を
ずっと私を
死なせて
タスケテよ
死なせてくれない 君なんか
死ぬ事を許してくれない 君が
もう
もう
嫌いになっちゃうや
大好きなんだ
璃 雨
春が過ぎ
夏が過ぎ
秋が過ぎ
冬が過ぎ
もう一度 春が来た
璃 雨
生ぬるい風が吹き
ひとりぼっちの私を嗤う
そこに 彼はいなかった
璃 雨
星のない夜空に ひたすら手を伸ばす
漆黒の暗闇は 君がいた事実をも消して
璃 雨
今なら 君に邪魔されずに死ねる
お願いだから 私を止めて
そうだ そうすればいい
嫌だ また君を見たい
ちょうど彼にも ウンザリしていた
ちょうど彼への 気持ちがわかったのに
今なら 迷わないで
私を タスケテ?
璃 雨
璃 雨
今跳べば 楽になれるのに
今跳ばなければ 君に会える
身体が 言う事を聞かない
君は どこにいるの?
璃 雨
『 君を死なせない 』
『 私を死なせて 』
何度も交わした その言葉が
何度も言った 君への愛を
流れ星と成り 消えた
流れ星に代え 消したい
璃 雨
璃 雨
いつもとは違う お昼の屋上
そこで “ 彼の親友 ”と落ち合う
璃 雨
龍 宮 寺
少し微笑むその顔は
今でも 気苦労の絶えないの顔だ
それでも いつもと違う所が一つ
璃 雨
龍 宮 寺
龍宮寺くんの額には 沢山の傷
龍宮寺くんが 怪我するなんて珍しい
龍 宮 寺
龍 宮 寺
口籠りながら 彼はボソッと言う
まあ言い訳だろう と思った
璃 雨
璃 雨
それでも 理由は聞かなかった
龍宮寺くんが 渋い顔をしたからだ
龍 宮 寺
璃 雨
ふっ 、と 龍宮寺くんは優しく笑う
そーいう顔は エマちゃん
彼女に向けてれば よかったのに
龍 宮 寺
璃 雨
龍 宮 寺
璃 雨
私は半ば強引に 話を変えた
一拍 呼吸をして
璃 雨
龍 宮 寺
龍 宮 寺
璃 雨
目を逸らす龍宮寺くんに
色んな感情が 込み上げた
ガシ ッ
龍 宮 寺
璃 雨
気づけば
私は龍宮寺くんの 胸ぐらを掴んでいた
龍 宮 寺
困惑する龍宮寺くん
そんな彼を 私は精一杯睨む
璃 雨
璃 雨
璃 雨
龍 宮 寺
怪我の理由を聞いた時よりも もっと
彼の顔に 悲痛さが浮かぶ
璃 雨
璃 雨
そんな彼もお構い無し
やり切れない気持ちを 龍宮寺くんに向ける
一度溢れた涙は
もう止まってはくれなかった
龍 宮 寺
龍宮寺くんが なぜか謝っている
いや 私がそうさせたんだ
璃 雨
璃 雨
惨めな自分への嘲笑が
私の顔を 歪ませた
璃 雨
そうだ これも全部アイツの
万次郎のせいだ
こんなに苦しむのも
こんなに痛むのも
全部
璃 雨
そう考え出すと 万次郎の事が
この上なく 恨めしく想ってしまった
璃 雨
嗚呼 もう言ってしまえばいい
たった五文字の言葉だ
それで この気持ちがやりきれるなら
璃 雨
璃 雨
龍 宮 寺
がっ 、と
龍宮寺くんが 私の肩を掴んだ
璃 雨
涙で滲む視界が だんだんとクリアになる
璃 雨
龍 宮 寺
いつもの彼とは思えない
焦燥に駆られた声で
龍 宮 寺
龍 宮 寺
戻る? 何に?
いつに? どこに?
絡まった頭は 単純な事ですら理解しない
龍 宮 寺
龍 宮 寺
好き? 何が?
璃 雨
璃 雨
璃 雨
わかんない
この気持ちも 何もかも
万次郎の事を とても恨めしく想ったり
とても心地よく想ったり
とても愛おしく想ったり
璃 雨
龍 宮 寺
見透かした様に言う 龍宮寺くん
龍 宮 寺
龍 宮 寺
その言葉が 脳髄を震わせた
璃 雨
璃 雨
璃 雨
キ ー ン コ ー ン カ ー ン コ ー ン
予鈴の音が 私の声と重なった
『 春はまだですか? 』 貴方といつ会えますか?
♡ 2000
︎︎