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蝶野〇〇
夏油傑
夏油傑
蝶野〇〇
蝶野〇〇
夏油傑
私に背を向けて歩き出す彼。 その大きくて大好きな背中はもう触れられない。
蝶野〇〇
蝶野〇〇
涙を流して叫ぶ私を彼は置いてゆく。 周りの人間が私を睨もうとも気にもせずただ彼だけを追って。
蝶野〇〇
ずっと大好きで、でももう彼は呪詛師で。 思いも伝えられないままお別れだなんて。
男勝りな私は彼に釣り合わないと思ってたけど 最近になって分かった両思い。 彼も私のことを好いてくれていた。
デートに行って、手を繋いで、キスをして、 幸せな日々を送れるかもと思っていたのに。
手を伸ばして、掴もうとして、でも届かなくて。 手が空を掴んだ時にはもう彼は人混みの中へと消えていた。
蝶野〇〇
蝶野〇〇
蝶野〇〇
蝶野〇〇
目を開くと見慣れた天井に月明かりに照らされたカーテン。 夢だ、まだ夜か。と心を落ち着かせる。
バクバクと激しく鳴る心臓を宥めるように ゆっくりと深呼吸を繰り返した。
蝶野〇〇
蝶野〇〇
つい浮かぶ負の感情を消し飛ばすように大きく伸びをし、 眠れそうにもないのでベッドから抜け出した。
夜風に当たって飲み物でも飲もうと上着を羽織って部屋を出る。 時刻は1時。もう生徒や寮の人は眠った時間。
静かな夜の高専に空の星だけがキラキラと煌めいて騒がしい。 でも嫌な気はしなかった。
五条悟
蝶野〇〇
少し肌寒い10月の夜更け。 ベンチに座って缶コーヒーを飲んでいると 見慣れた長身が大股で歩いてきた。
サングラスに緩いスエット姿の五条は 〇〇の横に腰を下ろし、「何してんの?」なんて聞いた。
蝶野〇〇
蝶野〇〇
〇〇の口調に何かを察した五条は ベンチの背もたれに腕を置いて空を見上げる。
五条悟
蝶野〇〇
蝶野〇〇
五条悟
蝶野〇〇
鼻で笑いながら缶コーヒーを握る小さな手。 白くて華奢で、触れたら溶けてしまいそうなその手を 居なくならないように掴んでしまってしまいたい。
そんな心の内をぐっと堪えて 五条は代わりに優しく〇〇の頭を撫でてやった。
驚いたように目を見開き、五条を横目に見る〇〇。
五条悟
五条悟
五条悟
蝶野〇〇
図星すぎて何も言えなくて、 目をそらす〇〇に五条は続ける。
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
君 の " 特 別 " は 僕 じ ゃ な い か ら 。