背後の死神さん

注意事項は1話『出会い』にてご覧下さい

美味しいご飯を食べて、戻ってきたら

なぜかババ抜きしていた

まろをあの料理屋に誘って進展させてやろうとしたのに

これ終わってからでもいいか

まろの後ろに回りこみどちらがジョーカーか確認する

左がジョーカーか

うーん、どっちの味方しようかな

どうせこいつは俺の事を疑って

俺が言った方と反対を選ぶだろう

だから嘘をつかずに教えた

さぁ、ジョーカーを引くんだ

やったね

成功した

いつも通り、会話をしながらどうやって進展させようか考える

多分、まだまろはなんも思ってないよな

"過去"を上手く利用すればその気にはなりそうだけど

覚えてなくても、実際にこいつの身に起こった事だしな

はあ、嫌だけどそうするか

まだ出来たばかりだからか客が全然いない

そのため、オーナーと沢山お話ができる

どうせ、1週間後とかにまた来たら

大繁盛してんだろうな

オーナーが奥に行ったことを確認する

さて、早く話を始めよう

嫌な思い出は、思い出したくないけどね

よく分からない記憶、ねぇ

もしかして、あいつとの記憶かな

はぁ゛…さすがにもう無理かぁ、笑

ねえ、……くん もう死んじゃうかもね

ああ、もう泣かないで？

嫌なわけないじゃん…

……くん、最後に伝えたいことあるの

最後なんて言わないでくださいって言われても…

こんなにでかい傷跡あるんだよ？

死にたくなくても…死んじゃうよ

……くんも、胸付近にナイフ刺さってんじゃん

心臓避けてるとはいえ、もう苦しいでしょ……

お願いだから、無理してしゃべないで

最後に伝えたいこと、伝えれなかったら未練タラタラで死んじゃうもん 笑

…ごめんね、守れなくて

……くんのこと好きだったよ

できたら、付き合いたかったなぁ…なんて

……くんは？

ははっ、そっか…

多分、あいつのこと思い出したんだろうな

あいつと、初兎ちゃんさえ重なれば…

勘違いしてくれんだろ

ごめんね、初兎ちゃん

多分、こいつはあいつを利用しないと初兎ちゃんなんか見向きもしないから

無理やり繋げるね

俺のために

【背後の死神さん】 『恋？』 ℯ𝓃𝒹

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