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はぁはぁッ...///

はぁ……ッ///

あのときのことが頭から離れない。

その日初めてあった人と

キスをした。

しかも性別は男で同性。

今考えると正気じゃなかった。

赤くんおはよう!

おはよう!

あのさ、言語の宿題のところ分からない所があって……

俺も、数学で分からないとこあったんだ。

ここはね……

っ!

青ちゃん。

教室の入口を指さす。

おはようございます。青ちゃん。

おはよ、黄くん。

赤も。

おはようございます!

おはよ黄ちゃん。

黄くんと青ちゃんは幼馴染。

小学校からずっと同じ学校だ。

どうしたの?

今日の昼休みなんですけど

赤と相談したいことがあって……

ごめん黄ちゃん。

俺今日から一緒にご飯食べる約束してる人がいて。

え、

そうなの?!

そう、ですか……

だから放課後話聞くよ!

うん、ありがとう赤。

……。

誰だろ……

予鈴がなった。

そういえば黄くんも音楽科だから

黄くんと桃くんは同じクラスだ。

じゃあ予鈴なったしいくよ。

また、放課後ね。

うん。

……。

青ちゃん?

あ、ううん。

なんでもない。

席戻るね。

うん。

三階の一番奥の空き教室。

ここかな。

桜が風に吹かれて揺れている。

桃くん。

よっ!赤。

本当に学校に桃くんがいる。

てか、赤いつも一緒に食べるやついたんじゃないか?

言ってきたし大丈夫。

見ろよこれ。

オムライス?

コンビニで買ったんだ。

一口食うか?

食べる。

桃くんがスプーンですくった

オムライスを一口で食べる。

おいしい!

あ、まって

俺は購買で買ったサンドウィッチを

袋から取り出す。

サンドウィッチ嫌いじゃない?

貰ったから一口あげる。

さんきゅ。

桃くんもサンドウィッチを

一口かじる。

美味いな!

俺これから購買で昼飯買おうかな。

そんなに美味しかった?笑

美味いって!

……あのさ

桃くんはあのときなんでしてくれたの?

初対面だったのに

断らなかったのはなんで?

俺も寂しかったから、かな

桃くんも?

あの日あの木の上にいたのは寂しさを紛らわすためだよ。

言っただろ?親帰ってこないって。

俺の父さんは社長やってて母親は一応芸能関係なんだよね。

そうなの?

俺が五歳の頃から親は家に帰る頻度が少なくなった。

そんな小さいときから……

家政婦を雇ってもっと帰ってこなくなっていたけど

誕生日や入学式は来てくれていた。

でも中学に入学してから帰ってこなくなった。

……。

父親は海外。母親は港区に別の家があるらしい。

ほぼ家族全員別居してる状態だな。

毎月多いくらい金は振り込んで来るけど

連絡もこないし。

そうなんだ……

だからあのとき赤が来てくれて助かった。

抱いて欲しいなんて言われてこいつ頭おかしいのか?

なんて思ったけど

それでも内心、俺の寂しさを埋めてくれるだなんて

そんなこと思ってた。

そっか。

お前小さいしかわいいしな。

な?!

小さいは余計だって!!

最初はガチで抱いてやろーって思ってたけど

でも時間が経つにつれて、

こいつも俺と同じなんだって分かったから。

本当は俺もお前も

抱きたいわけでも抱かれたいわけでもなかったんだ。

俺たちは

誰かに思って欲しいんだよ。

桃くん。

なんだy(……

俺は軽く。

触れるだけのキスをした。

ほんの一瞬だった。

また涙が流れていた。

お前……

桃くんは俺に

優しくキスを返した。

頭を撫でながら。

俺たちは

まるで

理解者だと言い合うように

何度も

何度も

熱いキスを交わした。

俺たちの寂しさを。

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