吸血鬼に愛される

さっきからこんな調子だ

ぶるーくが拗ねている理由は、

俺が吸血鬼の小説を買い、この吸血鬼の方がいいの⁈となったからだ

ごめん、説明下手だったかも

まあ、要するにぶるーくは他の吸血鬼に嫉妬したんだと

…可愛いところもあるじゃん

…流石に悲しい

彼に無視されたことなどなかった

俺は、彼の手をぎゅっと掴んだ

俺はぶるーくを下からみつめる

そしたらぶるーくは、眉を下げ焦った

今度はぶるーくが俺の手をギュッと掴んでくる

そう言い、俺もぶるーくの手を握り返す

ぶるーくは、恋人繋ぎにしてきた

こいつ…意外と歌上手いんだよな

画面に映し出された点数は、92点

うま

じゃあ、どういう問題？

我ながら恥ずかしいことを言ってしまった

こいつ、クレーンゲームも上手いんだよな

ぶるーくはさっきとれたアニメのフィギアを持ち、自信満々でそう言ってくる

俺はさっき欲しかった物が置いてあった台に戻る

俺が指さしたのは、抱き枕だ

この台は、どの台よりも大きくて、抱き枕がいっぱい入っていた

いきなり否定され、とても悲しくなる

スマ枕…

そっか、ここはゲーセンだから、うるさくて聞こえないのか

聞こえなかった

なんて、嘘

ほんとはバッチリ聞こえてた

そうやって頬を赤らめていたずらっ子みたいに笑っている彼が、すごく愛おしくって

ずっとみていたい

そう思った