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蝶屋敷の一室―― 白い布団に身を預け、しのぶは静かに目を開けた。
胡蝶しのぶ
窓から差し込むやわらかな陽光が、白い天井を淡く照らしていた。 ふと横を見れば·····
――無理をするな、休め――
とだけ書かれたメモ書きと、温かいお茶があった。
メモ書きに名前は書かれていない。だけどそれはしのぶもよく見慣れた愛する人――義勇の筆跡だった。
胡蝶しのぶ
胸の奥が、じんわりと温かくなる。 すると、障子の向こうから戸惑いがちに声がした。
近藤百合香
その声を、しのぶはすぐに思い出した。 あの任務の日、自身が庇った隊士―― 近藤百合香の声だ。
胡蝶しのぶ
しばらくの沈黙のあと、百合香は部屋に入り、しのぶの枕元に立った。
胡蝶しのぶ
しのぶはいつもと変わらない笑顔で優しく語りかける
百合香は、膝をついて、ゆっくりと、深く頭を下げた
近藤百合香
しのぶは、静かに彼女の顔を見た。 その眼は、初めて向けられた“本物の謝罪”の色に染まっていた。
胡蝶しのぶ
しのぶは笑顔を崩さず優しい声色で語っているが、その声には揺るがぬ想いが込められていた
近藤百合香
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
近藤百合香
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
彼女の言葉は、穏やかで、強かった。 そして少し悲しそうに、静かに笑う。
胡蝶しのぶ
百合香の唇が震える。 言葉にならない気持ちが胸に溢れた。
近藤百合香
近藤百合香
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
近藤百合香
胡蝶しのぶ
しのぶは柔らかく微笑んだ。 百合香にはその笑顔が輝いて見えた――
同刻、部屋の外――
義勇は、障子越しにふたりの会話を 静かに聞いていた。 百合香の変化、しのぶの覚悟、それを全部感じ取りながら。 しのぶが笑う声に、義勇の表情が少しだけ緩んだ。
冨岡義勇
義勇は静かに、ある決意をした――
冨岡義勇
次の任務に向けて、 また隊士たちは立ち上がる。 それぞれの想いを胸に、過去のわだかまりを少しだけ乗り越えながら。 誰かの命を守るために、そして、守りたい誰かの笑顔のために――。
主
主
主
主