こぬる
こぬる
青
青
腕時計に目を向けると、12時をまわっていた
青
青
青
青
青
いつもの道路に出ると、珍しく車と人で混みあっていた
青
青
青
沢山の人の視線の先のビルのモニターに目を移す
そこには、今盛り上がりを見せているスポーツの映像が映っていた
青
青
青
青
青
青
青
青
青
そこには手作り感が抜けない看板に、お弁当屋さんと書かれていた
まさに今、自分が求めていた"暖かいお弁当"が売っていそうなところ
青
ドアを引くとギギィと軋む音が聞こえる
ドアを開けた瞬間
青
目に馴染む、そこまで明るくは無いが、温かみのある光が広がる
桃
桃
青
馴れ馴れしいが、嫌では無い定員の対応が疲れきった体に染みる
青
桃
桃
定員の指示に従い、近くの椅子に腰を下ろす
定員が作ってるところを見ながら、不意に言葉が零れる
青
桃
青
桃
桃
青
それでいいのか?...と、思いつつ、敬語を外す
桃
青
青
桃
青
桃
青
桃
青
桃
青
世間話をしている間に、鼻に食欲が湧くような匂いがかすめる
桃
桃
青
青
桃
お菓子に子供が食らいつくように、いつも進まない箸が進む
こんなに"美味しい"と思ったのは久しぶりかもしれない
美味しいと言っても、ミシュランがとれくらい美味しい、という意味じゃない
体に染みる、実家の味のような
今の俺に足りなかった、求めてた味だった
青
桃
青
桃
そういうと定員は、俺の背中をさする
青
青
桃
青
桃
桃
青
桃
青
桃
青
青
桃
桃
青
桃
青
桃
桃
青
ギィ...と、ドアが軋む
暖かい光が無くなったはずなのに、心がポカポカする
青
"混んでてよかった"
なんて、さっきの俺なら言わないであろう言葉が零れる
自然と軽い足取り、未だ耐えない笑顔
傍から見ればヤバいやつかもしれない
この日から、俺の笑顔が増えたことと、帰り道が変わったことは
言わなくても分かることだろう
𝑒𝑛𝑑
コメント
13件
ほっこりするお話だぁ(◍︎´꒳`◍︎)
え、いいな~ うちもはらへってきたん
好き…((突然の告白 神でしかないやろ…