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表情が変わると恋の呪いにかかるらしい

第1話 - 表情が変わると恋の呪いにかかるらしい

426

2019年10月20日

#ハロウィンの呪い

#恋愛

みー

もうすぐハロウィン

片思い中の女子達がソワソワし始めた

女性

今年は貝塚堂に彼と行くの！

女性

私も行こっかな

リン

（皆行くんだ）

リン

私も誘ってみようかな…

貝塚堂のジャック・オ・ランタン

怖い顔をしているが気に入った男女が現れると笑顔になる

そんな噂

そして笑顔を見せられた二人は…

切っても切れない恋の呪いにかかるのだ

リン

ねえ、貝塚堂行く？

友人

行く相手いないもん

友人

リンは…先輩か

リン

もちろん！

夏也

えー、リン俺じゃないの？

リン

げ、夏也

夏也

幼馴染より先輩とるわけ？

リン

アンタに恋愛感情なんか一切無い！

夏也

そうかよ

リン

もう！

リン

先輩誘ってくる！

リン

先輩！

進藤先輩

どうしたの？

リン

あの…！貝塚堂に一緒に行きませんか？

リン

明日、ハロウィンの日に！

進藤先輩

貝塚堂…？なんであんな所に

リン

（噂知らないんだ…）

リン

あそこのジャック・オ・ランタンが凄いので一緒に見たいんです

リン

（嘘はついてない！）

進藤先輩

分かった

進藤先輩

行こっか！

リン

やったあ！

リン

早く着きすぎちゃった…

目の前にはジャック・オ・ランタンがいる

月の光を浴びて一層怖さが増している

リン

頼んだぞー…ランタン君

ランタンを撫でる

しばらく待っていたその時

夏也

リン、ホントにいたのか！

リン

夏也、なんで！

先輩ではなくまさかの夏也が来た

夏也

普通に部活帰りだけど…って

夏也

笑顔のランタン初めて見た

リン

はあ！？

思わずランタンを見た

すると笑っていた幸せそうに

リン

待って！ランタン君違う！

リン

コイツじゃない！

夏也

あ、コレが恋の呪いってやつ？

夏也

よろしくなリン♡

リン

アンタは帰ってよ！

夏也

はいはーい

どうか先輩の時も光って

上書きされますように

進藤先輩

リンちゃん、お待たせ

リン

先輩！

進藤先輩

これ？凄いジャック・オ・ランタンって

リン

はい！

リン

（変われ！）

進藤先輩

なんか、怖い顔だね…

リン

っ…

終わった…

アイツと縁を結ばれてしまった

進藤先輩

大丈夫？

進藤先輩

具合悪い？

リン

いえ…

友人

え！？夏也と結ばれた！？

リン

シーッ！声が大きい！

友人

ごめんごめん

友人

ってか、あの呪いホントなんだ…

リン

ホントなわけ無いじゃん

リン

まさか、ねえ…

夏也

あ、リン

夏也

一緒に帰ろう

リン

アンタ、部活は？

夏也

なんか無しになった

夏也

珍しいよなこんな時間に帰れるの

夏也

っ…危ない！

後ろから自転車が来た

慌てて夏也が私に覆い被さった

つまり…抱き締められた

リン

っ…

リン

ごめん、ありがとう

夏也

惚れた？

リン

惚れてないから！

今日はショッピングに来ていた

リン

何買おうかな…

夏也

リン！

リン

ちょっと…また！？

リン

私のストーカーな訳？

夏也

んな訳ねえだろ！

夏也

俺だってたまたま…

恐らくランタンの仕業だ

やたらと鉢合わせする回数が増えた

そしてちょっとしたラブハプニングを起こしていく

例えば…

夏也

今日人多いな…

リン

わ、すみません

夏也

お前、ぶつかりすぎ

夏也

迷子になったらどうすんだよ

リン

迷子って…私一人で来たんだけど

夏也

今から俺と二人だし

夏也

ほら、手繋ぐぞ

リン

ヤダよ！

その時、風か何かに押され自然と夏也の方によろける

その隙にしっかりと手を繋がれてしまった

リン

ちょっ…！

そんな事が続いていたある日

夏也

おはよリン

リン

っ…ああ、おはよう

夏也

なんか最近様子変じゃね？

リン

何でもないから！

夏也を意識するようになっていた

話し掛けられる度に心臓が飛び跳ねる

リン

（あ、メッセージきてる…）

進藤先輩

昼休み、あいてる？

リン

はい

進藤先輩

話したい事があるんだ

前は告白かもって喜んだ

でも…今は

リン

（先輩の事、想ってないのかも）

リン

ごめん、ちょっと行ってくるね

友人

いってらっしゃい

リン

先輩…？

進藤先輩

リンちゃん…あのね

進藤先輩

俺、リンちゃんの事が好きだ

リン

っ…ごめんなさい

進藤先輩

そっか

進藤先輩

でも、キスだけさせて？

リン

え、ちょっと…！

近づく顔

逃げようにも後ろは壁だ

リン

（キスされる…！）

夏也

リン！

リン

夏也…！

夏也

先輩、教室に帰ってください

進藤先輩

…ッチ

リン

夏也、なんでここに？

夏也

飲み物買いに行ってたら、風に押された

夏也

またジャック・オ・ランタンパワーだろ

リン

そう

夏也

っていうのは嘘

夏也

今度は自分の力でここに来た

リン

え…？

夏也

リンが告白されてるって女子から聞いて

夏也

邪魔しに来た

リン

っ…夏也

夏也

お前、ホントにあんな先輩好きだったの？

リン

好き、だったよ

リン

でも今は別の人の事が好き

夏也

俺？

夏也

なーんて…

リン

そう、夏也に惚れた

夏也

っ…！

夏也

好きだ、リン

リン

私も

もしも…先輩が先に来ていたなら

先輩と結ばれていたのかな？

いや、きっと違う

遠回りして結局、夏也と結ばれただろう

リン

（見る目あるじゃんランタン君）

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神〜

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