同窓会の席で、僕の隣に座っている洋子がこう切り出した。
「ねぇ、但馬幸平って覚えてる?」
その名前を聞いた瞬間、 懐かしい思い出がよみがえってくる。
但馬くん…彼は6年生の途中から転校してきた。
それまで誰ともしゃべらなかった僕に いつも話しかけてくれた。
休み時間には学校の七不思議、 先生たちのあだ名、クラスの女子たちの品評…
話題が尽きることは無かった。
授業中、二人で窓の外を眺めながら、流れる雲のかたちを見て
「あれは○○君に似てる あの形は先生の輪郭ソックリ!」
とヒソヒソ話しては、二人でクスクス笑いあったりしたものだ。
それから、まだまだ思い出はある。
今まではただ退屈だった運動会や遠足も、 彼のおかげで楽しく、懐かしいものとなった。
ただ…彼は少し変わっていた
それまでどんなに楽しく話していても、
他のクラスメイトから何かを言われると、
急に険しい顔になって押し黙るのだ。
…何を言われてそうなっていたんだっけ…
などとボンヤリ考えていると
洋子の向かい側に座っている 田中が身を乗り出し、しゃべり出した
「おお、覚えてるよ。あいつ少し変わってたよな。」
「やっぱり?気味悪かったよね。」
「あいつ、いつも一人でブツブツしゃべってたよな。 一体何と話してたんだろうな…」
コメント
11件
僕ってゆう存在は最初からいーひんとか!(多分霊とかかな?)
一時間前?の投稿にすみません。いつも意味怖見てます!今回はわかりませんでした…解説とかってしてくれますでしょうか!?