コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
昔々、あるところに
帝とかぐや姫がおりました
帝はかぐや姫に求婚をいたしましたが
かぐや姫はついぞ帝を受け入れませんでした
帝はかぐや姫から不老不死の薬を貰いましたが
帝は富士山の頂上で薬を燃やしてしまいました
そして薬を燃やす火は勢いよく燃え
煙は天高くのぼっていきました
しかし
不老不死の薬を燃やしてできた煙が
ただの煙の筈がありません
煙は天高くのぼりながら
町や村の上空に拡がってゆきました
そしてそれはやがて
町や村に留まらず日本中に拡がることになりました
そしてその煙には
不老不死の薬に似た効果が付与されていました
そうです
不老不死の薬に『似た』効果でした
異変が起きたのは
富士山から近い町でした
その町では
百姓が武士に無礼な行いをし
罰として武士は斬首を実行されました
そうして百姓の頭は切り落とされ
武士も周りの百姓も誰もが
その百姓は死んだのだと思いました
しかし
百姓の頭が失われた体は
まるで未だに生きているように
動きだしました
これには武士や周りの百姓も驚き
中には恐怖に身を震わせる者もいました
そうして皆が首なし百姓の体を見ていると
百姓は切り飛ばされた頭を拾い
自分の体に抱き寄せ
頭を武士達の方へむけました
その姿はさながら
西洋のお話にでてくる
デュラハンのようで
武士達を見つめるその目は
死んでいるのかと思わせるほど
濁りきっていました
この事件が上に報告され
原因を調べたところ
あの薬を燃やした時の煙が原因だったと分かりました
その後
更なる研究が行われ
あの煙は
不完全な不老不死を
強制的に与えるものだと分かりました
そしてもう一つ
あの煙は日本に留まらず
外国へもきていると
相手の国の方が
貿易の際に話されていたそうです
煙は不老不死の効果を付与されている為
消えることはあり得ません
かぐや姫は
地球の生物に
死への克服と生への絶望を与えましたとさ
おしまい