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～プロジェクトセカイ～星乃少女の事件簿

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～プロジェクトセカイ～星乃少女の事件簿

第1話 - 第1話プロローグ

32

2025年11月23日

#プロセカ

#プロセカ夢小説

#プロジェクトセカイ

#金田一少年の事件簿

#二次創作

神亜結花

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32

神亜結花

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プロローグ

星乃一歌は、制服の上から羽織ったパーカーのポケットに手を突っ込みながら、静かな街を歩いていた。彼女の足取りは軽い…はずなのに、どこか胸の奥が落ち着かない。 ――何かが始まる。そんな予感が、直感で分かってしまうのだ。探偵の祖父譲りの勘。そして、自身のIQ129という鋭い頭脳が、ありふれた日常の中に潜む“異物”を敏感に察していた。

天馬咲希(幼なじみ)

いっちゃん〜！こんなところで会うなんて珍しいね！

軽い声と共に駆け寄ってくるのは、幼なじみの天馬咲希。柔らかな笑顔に、一歌は自然と肩の力が抜ける。

星乃一歌(探偵の孫)

咲希こそ。こんな時間に？

天馬咲希(幼なじみ)

忘れ物取りに学校寄ってただけ！それより、なんかあったでしょ？

咲希の勘は鋭い。幼なじみの中でも、一歌の変化に一番敏感だ。

星乃一歌(探偵の孫)

ん…ちょっと気になることがあってね

一歌が言葉を濁した瞬間、背後から声が落ちてきた。

東雲彰人(探偵助手)

気になること、ね。……なら、俺も聞いておこうか

振り返ると、東雲彰人が腕を組んで立っていた。一歌の助手として動くことの多い彼は、無表情に見えて、実は一歌の推理の癖まで熟知している。

東雲彰人(探偵助手)

お前が落ち着かない時って、大体ろくでもない兆候だしな

天馬咲希(幼なじみ)

彰人くん…言い方！

咲希のツッコミを無視して、彰人は一歌をじっと見た。一歌は小さく息を吐き、覚悟を決めたように口を開く。

星乃一歌(探偵の孫)

――この街で、“事件”の匂いがする。
　まだ形にはなってない。でも確かに、何かが動いてる

その言葉が落ちた瞬間。背後のパトカーのライトが、静かな青と赤を道路に映し出した。降りてきたのは、警部の制服を着た日野森志歩。

日野森志歩(警部)

三人とも、ここにいたんだね｡
ちょうどいいよ｡少し話がある

志歩の表情はいつになく険しい。その隣には、後輩刑事である青柳冬弥が資料を抱えて立っていた。

星乃一歌(探偵の孫)

日野森警部、もしかして…

一歌の問いに、志歩は頷く。

日野森志歩(警部)

うん。――今夜、第一発見者から通報があった。
　不可解な失踪事件。
　そして現場には、奇妙な“メッセージ”が残されていた

その言葉に、風が止まる。一歌の瞳がわずかに鋭さを増した。

星乃一歌(探偵の孫)

メッセージ…？

志歩はファイルを開き、一枚の紙を差し出した。そこに書かれていたのは―― 『星乃の孫へ　“最初の謎”を授けよう』咲希が息を呑み、彰人の眉が跳ね上がる。そして一歌は、震える心を押さえながら紙を見つめた。

星乃一歌(探偵の孫)

……私への挑戦状、ってこと？

志歩は静かに頷いた。

日野森志歩(警部)

星乃一歌。
あなたは、この事件の“鍵”として見られている

夜の空気が、凍りついたように重くなる。一歌は拳を握りしめ、目を閉じ―― そしてゆっくりと前を向いた。

星乃一歌(探偵の孫)

わかりました｡

受けて立つよ。
じっちゃんの名にかけて――この謎、私が解いてみせる。

こうして、少女探偵・星乃一歌の “最初の事件”が幕を開けた。