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「終焉」の秘宝

第3話 - 「鍵」

1,509

2023年08月10日

#司類

#ファンタジー

#ホラー

#ミステリー

#冬彰

あかまる🍓🐾໊

類

ただいま、司くん。

司

お、帰ったか。

天馬司 17歳

司

どうだ？「鍵」の在り処は見つかったか？

類

ああ、地図を手に入れたよ。最も、この情報が確かであるかは分からないけれどね。

司

違ったら、また探すまでさ。

司

む、寧々はどうした？

類

えむくんにプレゼントを渡しにいったよ。

司

へぇ…その様子、お前も俺に何かあるんじゃないか？

類

…なんで分かったの

司

さあ？俺は強欲だからな。ぜ〜んぶ欲しいんだ。

司

それ、俺にくれるんじゃないのか？

類

…そうだよ、その通り。やっぱり君には適わないね。

類

はい、君に似合いそうだったから街で買ったんだ。

司

おお…！！これは…いいセンスをしているじゃないか！流石は類だ。

類

ふふ、そう？良かった。

司

…さて、そろそろ行くか。

司

この地図の指す場所へ行く。異論は？

類

…仰せの通りに。

杏

王女様から色々聞けて良かったね！

彰人

ああ。アイツらが探してた「鍵」の場所も教えてくれたしな。

冬弥

しかし、「鍵」がなんなのかは分からなかったな。

こはね

分かったのは、秘宝を使って願いを叶えるには、「鍵」が必要だって事くらいだよね。

杏

でも！大きい収穫じゃない？1歩前進だね！

彰人

けど、アイツらも同じ情報かそれ以上を持ってるはずだ。

冬弥

だな。とにかく、この地図の指す場所を目指そう。

杏

うん！！

類

地図によればこの辺りに別荘があるらしい。

司

ほう、別荘か。

類

しかし…えむくんと寧々を置いてきて良かったのかい？

司

ああ。ここは俺たち2人で十分だと思ったからな。

類

ふぅん…それは慢心じゃないかい？

司

なんだ？俺が間違うとでも？

類

そんなまさか。

類

ただ…少し厄介で楽しくなりそうな予感がしてね。

司

むぅ、お前の勘は当たるから侮れんな…

類

フフッ

類

ああ、別荘らしきのがあるね。あそこを調べてみようか。

杏

ねー、冬弥！こっちで合ってるの？

冬弥

ああ、恐らくあっちだ。

杏

ま、彰人ならともかく、冬弥なら大丈夫か。

彰人

おいコラてめぇどういう意味だ

こはね

東雲くん落ち着いて💦

冬弥

…見えた！あれが恐らく別荘だ。

こはね

え？！あれが別荘？大きいね…

杏

わっ、本当だ！こんな山奥にこんな大きい建物あるんだ。

彰人

さすが王族か…

冬弥

とにかく行ってみよう。

杏

お邪魔しま〜す…わぁ、綺麗！

彰人

うわっ、広いな

こはね

これじゃあ探すのも大変そうだね

冬弥

二手に別れよう。俺は彰人と向こうを探す。

杏

おっけー！

彰人

この部屋…すげえ真っ白だな。

冬弥

そうだな。それに、床1面大理石だ。

彰人

うわ、シャンデリアだ…いかにも金持ちって感じ。

冬弥

…だな。

司

おっ、これもいい宝石じゃないか♪全部戴いていこう。

彰人

誰だ？！

司

ん？なんだ、お前ら

冬弥

もしかして…「悪夢」の能力者の仲間？

司

「悪夢」の能力者…ああ、類の事か。

彰人

類？

司

すまない、自己紹介がまだだったな。

司

俺は天馬司。お前たちと同じ、秘宝を求める者だ。

司

お前たちが知っているのは恐らく神代類という男だろう。

彰人

…東雲彰人だ。

冬弥

青柳冬弥です。

司

彰人に冬弥か…よし、覚えたぞ。

司

お前達、類の言ってた能力者だな？

彰人

…多分そうですけど

司

いやぁ、実に面白い！

冬弥

貴方も…能力者なんですよね？

司

ああ。お前達の能力には興味がある。どれ、俺に見せてはくれないだろうか？

彰人

…待て、あんた達、秘宝を狙ってんのか？

司

…ああ、そうだ。

冬弥

何故？何が目的で？

司

…「夢」を叶えるためさ。

司

じゃあ俺からも質問。お前たちはなぜ秘宝を追う？

彰人

俺らは秘宝を守るために探してんだ。

司

守る…？守るか！実に面白い事を言う！

冬弥

貴方たちは秘宝についてどこまで知っているんですか？

司

どこまで…か。いや、俺達も知らないことだらけだ。

司

なんでも願いが叶うってこと以外は、特に知らん。

能力「天罰ーネメシスー」発動

彰人

あんた…今嘘ついたな？

司

バレたか♪

司

面白い。「天罰(ネメシス)」の能力者か！非常にいいものを見せてもらった！

彰人

…けどおかしい、なんで石化しない？

司

面白いものを見せてくれた礼に俺の能力を教えてやろう。

能力「強欲ーグリードー」発動

司

俺はさっき、お前の「天罰(ネメシス)」の能力を奪った。だから罰は受けてないってことさ。

彰人

奪った…って、

天馬司能力「強欲ーグリードー」

発動すると相手の五感や能力など何から何まで奪うことができる。しかし相手の心までは奪うことはできない。奪った能力を1度だけ使える。(もう一度能力を奪うともう一度使える)

彰人

そんな…反則だろ

司

ははっ！そうだな、俺もそう思う。

司

そこの…冬弥だったか？お前の能力も見せてくれないか？

冬弥

…遠慮しておきます、

司

それは残念だ。お前たちは生かしておいてやろうと思ったのに…

彰人

…俺らを殺す気か？

司

ははっ！ジョークだ、ジョーク。俺は人を殺さない、絶対に。

彰人

(天罰が反応しなかった…という事は、この人は嘘をついてない。)

司

おっと、遊びすぎてしまったな。そろそろ俺は失礼するぞ。

彰人

待て！！どこに行く気だ？！

司

さぁな♪♪

冬弥

彰人！追いかけるぞ！

彰人

ああ！

杏

ここは…礼堂みたい

こはね

本当だ…こんなのまであるんだ、

類

おや、君たちは…

杏

あっ、「悪夢」の…！！

類

申し遅れた。神代類と申します。

杏

私は白石杏です！

こはね

あ、小豆沢こはねです！

類

フフッ、今回は何をお探しかな？

杏

…そちらこそ、何をお探しで？

類

さぁ…多分、求めてるものは同じだよ。どうだい？協力しないかい？

こはね

協力…？

類

ああ。「鍵」を探しているんだろう？

類

一緒に探さないか…という提案なんだけど、どうする？

杏

…こはね、どう思う？

こはね

東雲くんがいたら「天罰」で嘘をついてるかが分かるんだけど…

杏

探すだけならいいんじゃない？あの人の方が何か知ってるかもしれないし！

こはね

そうかもね…

杏

協力します！

類

フフ、聡明なお嬢さんだ。交渉成立だね。

類

さて、まずはお互いの持ってる情報を提供し合おう。

杏

互いの持ってる情報…ですか？

類

ああ。君たちは…どこまで知ってるんだい？

こはね

…それはどういう？

杏

(考えろ、考えろ…絶対に何か企んでるはず！)

こはね

(これは私たちに探りを入れてきてる…きっと、協力って言うのは嘘だ…嘘じゃなくても、本気じゃない。)

類

…あははっ、そんな顔しないでよ。ただ単に気になっただけだからさ。

杏

…あはは〜、ですよね〜

類

…「共感」に「天罰」、「虚空」の能力者さんが秘宝を探す理由はなんだい？

杏

？！？！

杏

わ、私と彰人はともかく、なんで冬弥の能力まで知ってるの？！

類

君たちの事、少し調べさせてもらったよ。

こはね

は、早…

類

こういうの、得意なんだ。

杏

(こっちの情報はきっと筒抜け…！何としても向こうの情報も聞き出さなきゃ！)

杏

(けど私には無理っ！そんな頭良くないもん！)

杏

(ここはもうこはねに任せるしか…)

こはね

…あの、神代さん、この前お店で綺麗な宝石のピアスを買ってましたよね。誰かへの贈り物ですか？

類

え？…ああ、うん。とても大切な人への贈り物さ。

類

彼は優しくてとても良い人なんだけど、それ以上にとても強欲なんだ。面白い事が大好きで…秘宝を探すって言ったのも、彼が始まりさ。

杏

(リーダー的存在って事か)

類

僕は正直秘宝なんかに興味ないんだけど…彼のためなら尽力する。

こはね

…随分と情をお持ちのようで

類

フフ、君たちも中々じゃない？

司

類〜！「鍵」は見つかったか？

杏

？！

司

む、なんだコイツらは

類

前話したお嬢さん達だよ。

司

…という事は、お前が「共感」の能力者か！！！

杏

え？はい、そうですけど…

司

いいなぁ、その力。欲しいなぁ…♪

杏

ｿﾞｸｯ

類

…司くん、それより「鍵」は？

司

まだ見当たらん。お前こそどうなんだ？

類

同じくだよ。見当たらない。

司

あの王女…やはり罠だったか？

類

その可能性も低くはないね。

杏

え？！じゃあ、私たちにも嘘の情報を教えたってこと？！

類

君たちも同じ情報を？

司

なら、嘘の可能性は低いな。もっと探してみるか。

こはね

あの、そもそも「鍵」ってなんなんですか？

司

なんだお前ら、そんな事も知らんのか。

類

ちょっと…司くん、まさか教える気じゃないだろうね？僕の努力を無駄にする気？

司

教えるわけないだろう。…ちょっと話そうになっただけで。

こはね

「鍵」がどんなものかだけでもいいんです！「鍵」とは本当に鍵の形をしているものなんですか？それとも、別の何かですか？

司

む、鋭いな。

類

司くん？？

司

ｽﾐﾏｾﾝ

杏

(どっちが上なの…？)

こはね

教えてください！！そうすれば私達も探せて、効率よくなるはずです！

類

…たしかに、効率は今の24％から46％まで上がるかもしれない。

類

けれど、僕らが「鍵」を手に入れる可能性は80％から57％まで下がる…

類

どちらが良いか、だね…

こはね

(いいぞ！このまま畳かければ、「鍵」の情報を引き出せるかもしれない！)

司

くあ〜、類まだか？退屈になって来たんだが…

類

ちょっと待ってよ…ん？

類

この匂い…空気…それに礼堂…

類

ああ！なるほど！「鍵」の場所が分かった！

司

お！本当か？！流石は類だ！

類

僕は「鍵」を取りに行ってくる。司くんは彼女たちの相手しといて。

司

ああ、任せろ。

こはね

待って！！

杏

ちょっと！私達も…

司

待て、お前らの相手は俺だ。

こはね

うっ…

司

俺の邪魔をする者は、何人たりとも容赦はせん。

続く！！

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あかまる🍓🐾໊

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