母
○○、よく聞いて
母
自分を隠す必要なんてないのよ。ホントの自分を愛してくれないと辛いだけよ。
母
だから、前を向いて自分が生まれ持っているもの全てが魅力の武器となるのだから。
私は小学生の時に聴覚障害と診断され初めて補聴器を身につけた。
みんなと違うのが嫌で恥ずかしかった。そんな私に母はよく聴覚障害を私の魅力の1つと言ってくれた
その言葉が私の救いだった。
高校生になる頃には流暢に喋れるようになった
そんな私は人生初の告白をされた
今でも鮮明に覚えている
放課後の空き教室
男友達の竜胆
真っ赤な夕日をバックに
竜胆
あのさ、俺ずっと○○のことが好きだった。
竜胆
お前の笑顔を一生守りたい!
○○
(ロマンチックな雰囲気なのにベタな告白…)
○○
(真っ赤…)
○○
ふふっw
○○
いいよ、付き合お
○○
(大きな木が目印の集合場所
時間は9時前)
時間は9時前)
○○
まだかなぁ…
○○ッ!!
○○
?
最後に見えたのは
私に向かって一直線に走ってくるトラックだった。
○○
あれ、病院?
看護師
あ、○○ちゃん目覚めた?
看護師
今先生呼んでくるからね
医者
うん、特にこれといった怪我はないね
○○
あの!
○○
私なんで…生きているんですか?
医者
…
看護師
ついて来て
看護師
目撃者の証言ではこの人が助けてくれたみたいよ
○○
(包帯だらけ…)
看護師
じゃあ、私は仕事に戻るね
○○
はい…
○○
(私のせいでこの人は…)
○○
(飲み物でも買ってこよ)
○○
はぁ…
○○
(戻りにくいな…)
ガラッ
蘭
あ?
○○
(蘭先輩!?ど、どうすれば挨拶?)
蘭
…
蘭
じゃあ、お前の彼女来たし帰るわ
え、ちょ 兄貴!
○○
な、なんで
○、○?
○○
竜胆ッ!!
竜胆
○○、無事か?
○○
うん!竜胆のおかげだよ
○○
あ、今看護師さん呼んでくるね!
竜胆
おう!
竜胆
○○、ついでに電気付けてくれないか?
○○
いいけど、そんなに暗い?
○○
あ、竜胆今アイマスクしてるからだよ。
○○
今取るね
○○
(蘭先輩とアイマスクしたまま話してたって考えると面白いなw)
○○
ね、暗くないでしょ?
竜胆
…
竜胆
ほんとだ、めちゃ明るかったわw
○○
竜、胆?
竜胆
どうした?
○○
どこ見て話してるの?