流星side
流 星
......、
次に目が覚めた時、白やった。 段々視界がハッキリしてきて天井やと分かる。
でも見慣れた自分の部屋の天井やなくて。 家よりもずっと白くてずっと無機質な白。
流星(母)
流星、分かる!?
流 星
ママ...、?...っ、痛
急に身体中をいろんな痛みが襲った。 そういえば、俺あの時車に轢かれて...
少し見渡すと手や足が包帯でぐるぐる巻き。 先生らしき人が来て診察と質問をされた。
医 師
記憶の混乱は
見られません。
後日、検査をしましょう
見られません。
後日、検査をしましょう
そう言われ、お礼を言って。 痛みも鎮痛剤で引いて起き上がる。 ママも仕事があるらしくて帰った。
流 星
ひっどいもんや、笑
居眠り運転の車に轢かれるとか。 スマホに溜まったLINEを返していると。
??
...ゼーッ、ゼーッ、カヒュ......ッ、
っう、ぁ...ッ...
っう、ぁ...ッ...
そんな声が聞こえてきた。 どこからやろうと見渡すと、隣のベッドの... 締め切られたカーテンの向こうから聞こえる。
流 星
...あの、
大丈夫ですか、、?
大丈夫ですか、、?
??
ッ...ぅ、ぁ゙...っは、は...ヒュ...ッ
ガラガラ
医 師
大吾〜、大丈夫〜?
お薬吸引するな、
もう少し頑張ろな
お薬吸引するな、
もう少し頑張ろな
カーテンが開けられて。 俺の反対側へ横になっている人の、 苦しそうに上下する背中が見えた。
看護師さんが背中を擦りながら 意識を保つように声をかける。
先生は機械を顔の辺りに置いて何かの薬を入れながら もう一人の看護師さんにあれこれ指示をしていて。
医療ドラマで見るような会話や作業が 場面が目の前で繰り広げられている。
??
はぁ...はぁ...、......は...っ
だんだん呼吸が落ち着いてきていて、 俺も詰まっていた息をゆっくり吐く。
眠ったのかその人に布団が掛けられて。 若そうな先生がこっちに向かってきた。
医 師
流星くん?ごめんね、
ビックリしたね
ビックリしたね
流 星
や、全然
大丈夫ですけど...。
えっと、あの...
さっきの人、
大丈夫ですけど...。
えっと、あの...
さっきの人、
医 師
流星くんの...二個上かな、
発作で疲れて寝てるけど
起きたら
話しかけてあげて。
大吾話し相手欲しいって
いつもボヤいてるねん
発作で疲れて寝てるけど
起きたら
話しかけてあげて。
大吾話し相手欲しいって
いつもボヤいてるねん
流 星
そうなんですか?
じゃあまた、
じゃあまた、
医 師
うん。
どんな人なんやろ。 隣のベッドを見つめた。