この作品はいかがでしたか?
480
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体育祭から数週間が経った
あれから放課後の練習もなくなって、 自然とまろとも会わなくなった
体育祭が一段落がつきいつも通りの平凡な日常に戻った
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そんな感じの他愛のない会話を交わす
そんな、平々凡々とした日々に戻っていく
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なんてね。
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体育祭の抜けない余韻を忘れるために 図書室に足を運んだ
………こんなこと言ってるけど、7割くらいはクーラーの効いた部屋で涼みたいだけなんだけど
せっかく久しぶりに来たんだからだからと 前々から読んでみたかった本を探す
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目当ての本を手に取る
人気がないのか全巻揃っているのに加え 同じ巻の本が何冊か揃っている
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人気がないならこんなに買う必要なかっただろとも思いながらも内心在庫があって嬉しいとも思う
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体育祭以来会ってなかったから若干気まずい
名前を呼ばれたけどなんて返すのが正解かわからない
こういう時に陽キャのコミュ力が羨ましいと感じてしまう
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これは見せるべきか見せないべきか……
いや、これを男子高校生に見せるのは良くないな まぁ、俺も男子高校生だけど。
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…あ、待って、体育祭あって忘れてたけどさ
こいつ、俺に擬似告白してきてたじゃん
そう思うと余計気まずくなってきたな
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そう言って自分の体で本を隠し 逃げるようにまろから離れていった
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擬似告白された記憶が明白に蘇る
そのせいで真っ赤になった頬を机に突っ伏して隠す
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そんなん意識せざるをえないだろ 絶対に墜ちないって決めたのに
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何がなんでも好きになりたくない
負けた気分だし、なにより、好きになることが怖い
俺がまろと付き合うとこで、まろが悪く言われるのが怖い
いや、
何もかも完璧なまろに釣り合わないせいで 周りの人に何か言われるのが 怖い
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教室の扉から顔を覗かせるまろ
なんで今なんだよ
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ゴクリと息を呑む
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正直言って嫌だ
今はなるべく一緒にいたくない
まして放課後に遊ぶだなんて 絶対に嫌だ
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マジか、逃げ道を塞がれてしまった
今朝りうらに予定聞かれたのはこういうことだったのか…
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理由にまろが関係してるんだから、本人の前で言えるわけ無いでしょ
軽率にそういうこと言わないでよ。 本当に
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そう言い残してまろが部屋から出ていった
クーラーの効いてない蒸し暑い空き教室に1人 しばらくたたずんでいた
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直ぐ側にあった椅子を引く
普段の教室より若干少ない席数の教室
窓側の一番うしろの席に腰掛け 机に突っ伏した
誰かを好きになることが怖い
本当の自分をさらけ出して、相手を失望させるのが怖い
……いや、違うな。
まろを好きになるのが、怖い
俺には程遠いような、手の届かないような キラキラした君のことを好きになるのが怖い
まろに釣り合うはずのない俺が まろの隣りにいるのは
誰に何を言われるか、わからないから
怖い。
結局、自分から逃げてるだけ。
自分が納得いくように ひたすらに現実逃避を繰り返す
まろは、正面から伝えてくれてるのに、 俺はそれから逃げ続けるの?
あぁ、…
俺、最低だ。
気がつけば、日は落ちかけていた
外は綺麗な紅色に染まっている
それなのにまだ蒸し暑い
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時計の短針は5を指す
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あまりの熟睡さに自分でも驚く
だけど、これだけ寝たのに疲れが取れたとは言い難かった
なにか、変な夢でも見ていたような。
思い出そうとすればするほどかすかな記憶もなくなっていった
すっかり放課後になり、廊下からは何も聞こえない
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ガタリと音を立て、椅子から立ち上がる
窓から見えた運動場には 半月ぶりのサッカー部とその掛け声が聞こえる
それが、妙に懐かしく、時の流れを感じさせる
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そんなことで再確認される ふと今思えば夢のように楽しかった半月間はもう終わっていた
あの賑やかな日々がもう終わってしまったかと思うと 少しだけ、ほんの少しだけ、寂しく感じる
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大嫌いだった体育祭が大好きになる瞬間
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そう言って、教室の窓に背を向けた
コメント
21件
モブは何とかするから付き合っちゃえよぉぉっ!!! でもこのいざこざが好きなんだよな… これあってこそ恋愛!って感じがする気がする…w
早く付き合えや…もう両想いやねんで、