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それから俺は毎日兄ちゃんの病室へ足を運んだ。
竜胆
蘭
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
蘭
竜胆
蘭
その後も色々今日の出来事を静かに眠る兄ちゃんに語りかけた。
…まぁ、それでも返事が帰ってくることは無かったけど、
……相変わらず綺麗な顔で眠る兄ちゃん。
呼吸器や点滴を付けているし、顔に包帯も巻かれているから そんなに顔は見えないけど… それでも、産まれた時からずっと見てきた兄ちゃんの顔だから 想像することは簡単だった。
医者
竜胆
車椅子が移動する音が静かな廊下に響く。
医者
竜胆
医者
竜胆
竜胆
そ言って俺は手を握ったり開いたりして何とか元気な様子を見せようとした。
医者
医者
竜胆
その通りだ。 兄貴ほどでは無いけど、包帯を巻いていて、点滴を付けている。 他にも色々と手当が施されていて… とても軽傷とは言えない見た目だ。
医者
竜胆
正直、病院生活はほんとに辛い。 でも兄貴や、先生が居るからやっていけてる。 でもここで弱音を吐いていたら兄貴が意識を取り戻した時に 笑って「おはよう」が言えねぇ気がするから。 今は我慢だ。
竜胆
医者
竜胆
そう言って笑って見せる。
医者
竜胆
色々終わり__
医者
竜胆
医者
そう言って先生はポケットの中からあるものを取り出した。
竜胆
医者
そう言って先生は微笑んだ。
竜胆
医者
医者
竜胆
飴を受け取るとなぜだか視界がぼやけてきて、
医者
竜胆
先生の前だし、あまり涙は零したくなかったけど 止めようとしても止まらなくて 1人で頑張らねぇとって思ってたから優しくされると涙が溢れてきてしまった。
医者
竜胆
医者
竜胆
先生は俺が泣き止むまでそばにいてくれた。
俺が兄貴の病室に通って 1ヶ月が経とうとしていた頃。
今日もまた兄貴の病室で、今日あった出来事を語りかけていた。
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
そうやって語りかけていると、
蘭
兄ちゃんの指が少し動いた事に俺は気が付いた。
竜胆
竜胆
蘭
その時、兄ちゃんの瞼がそっと開いて、俺を見た。
涙が止まらなかった。 嬉しかった。 久しぶりに見た兄ちゃんの優しい目。 微かだけど聞こえた兄ちゃんの暖かい声。 いつも守ってくれた兄ちゃんの手。 何もかもが久しぶりで。 全てが愛おしくて。
竜胆
医者
医者
竜胆
医者
そう言って先生は行ってしまった。
竜胆
俺の涙が、頬を伝って兄ちゃんの手へと落ちる。 呼吸器を付けているため喋りにくいのか無言だけど、兄ちゃんはこちらをそっと少し開いた目で見ていた。 確かに目を覚ました。 そう考えるだけでさらに涙が溢れ出てきて 嬉しくて、嬉しくて、
でも、兄ちゃんがそんな俺に言った言葉で、溢れ出していた涙が止まることになるなんて 思わなかった。
蘭
竜胆
ゆず
ゆず
ゆず