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零円の告白

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零円の告白

15 - 捨てる肩書き

♥

94

2025年04月12日

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私は次の日

お昼から学校に向かった

今日は…

治くんと話すために

前に3人

歩いて来る人がいた

あ…

○○

治くん…

○○

少し話せる?

後ろのふたりも

なんか心配そうな顔をしている

うん

行こかあっち

治くんはいつものように接してくれた

私は

深呼吸をした

大丈夫か?

こんな時でも

私の心配をしてくれる

○○

今から…

○○

ずっと隠してたこと

○○

言ってもいい…?

うん

○○

私の家は

○○

日本でも有数の

○○

財閥で…

○○

簡単に言うとお金持ち

は…え?

○○

私は

○○

その跡を継ぐ人なの

うん

○○

ずっと…自由になりたくて

○○

普通になりたくて

○○

この学校に来たの…

○○

それで…

○○

色んなことが出来るようになった

○○

みんなでやる体育

○○

みんなで食べるお昼

○○

全部楽しかった

○○

今まで…やったことが

○○

なかったから

治くんは

私の話を聞きながら

涙を拭いてくれる

○○

そして

○○

好きな人もできた

○○

大切にしたい人が

うん

○○

でも…お母様は

○○

認めてくれなかった

○○

あなたは…普通じゃない

○○

って

そうなんや

○○

それで

○○

婚約しろって…

私がそう言うと

涙を拭いていた手が

ピタっと止まった

は…?

え?

んな事…

○○

それが

○○

鹿賀冬弥なの

さらに治くんの顔は

険しくなる

なんでや…○○

俺は

○○

こんなはずじゃなかった

○○

でも…考えたの

○○

私は治くんと付き合って

○○

どうしたかったのか

○○

普通に考えたら

○○

否定されることなんか

○○

簡単にわかってた

○○

前までの私だったら

○○

お母様のことを恐れて

○○

諦めてた

○○

でも…無理だよ

○○

こんなに好きなのに

○○

諦めるなんて

私がそう言うと

治くんは私を引き寄せた

○○

え…

うん

俺も

諦められへんわ

絶対

○○

…うん

○○

もう隠し事はなし…

○○

でも

○○

何が起こるか分からない

○○

だから…

どうせ

自分で解決すんねやろ

○○のことやから

○○

うん

○○

きっと…傷つけるかもしれない

○○

それが嫌で

○○

別れようかも考えた

○○

でも…それじゃダメなんだよ

○○

私たちは

わかった

信じて待っとくわ

そう言って治くんは

私の頭を撫でた

そう心に決めた次の日から

私の生活は一変した

ドアのノックがなり

○○

桜子?

○○

入っていいわよ

失礼します…

入ってきたのは

桜子ではなく

知らないメイドだった

○○

え…?

○○

すみません

○○

誰ですか?

本日から

お嬢様の専属となる

桔梗と申します

○○

ちょっと…

○○

お母様はどこ?

緋翠さまは

もう出られてます

お母様の本気が伝わった

○○

桜子はどこ

私には…何も

○○

分かったわ

○○

学校に行くから

○○

そこをどいてくれる?

いえ…本日から

車での送迎になります

○○

なんの冗談ですか?

いえ…

すると何人か執事が入ってきて

○○

え…ちょ

○○

やめてよ

私は無理やり車に乗せられた

○○

…なんで

○○

こんなことを

お嬢様は

まだ自覚がないのですか?

私の横に座ったメイドは

偉そうに話し始めた

これはお嬢様だけの

問題ではありません

このまま

言うことを聞かないと

大好きな

治さんまで

被害が出るかも知れません

メイドは淡々と話し続ける

○○

は…?

まぁ…

私も詳しくは知りませんが

○○

私は

○○

治くんに何かあったら

○○

ただじゃおかない

○○

今の言葉を

○○

覚えておいて

私も忠告しておきます

最近お母様は

バレーボール協会と

仕事をなさっていました

○○

何が言いたいの…

治さんは

バレー部でしたよね

そう冷たく言い放す

着きましたよ

帰りも待っています

私は黙って車を降りた

車をおりると

周りにはたくさんの人がいた

え?

○○ちゃんやったん

この車

え、まじ?

こればり高級車やん

私はその場を無視して

学校に入った

教室に入ると

みんなが私を見てきた

○○

冷静にならないと

その時

後ろから声がかかった

○○?

○○

あ…

昨日夜LINEしたんやけど

○○

ごめん

私はそう言って

教室を出た

私は急いでトイレに駆け込んだ

鏡を見ると

冷静じゃない自分が写る

○○

…ダメだ

どうすればいいか

分からない

放課後

正門を見ると本当に車が止まっていた

○○

嘘じゃなかったんだ

治くんとは話せていない

お嬢様

お迎えにあがりました

周りは

「え?お嬢様?」

とか言った話で持ち切りだ

○○

うん

○○

わかった

私は

従うことにした

きっと今から

この物語の

クライマックスになるはずだから

って…

確かに覚悟はしたけど

○○

これは…

○○

あんまりじゃない?

何がでしょうか

○○

はー…

○○

学校には行かせてくれない

○○

休日に出かけるのもダメ

○○

その上連絡も禁止

○○

これのどこが

○○

やり過ぎじゃないのよ

私に言われましても…

そういうとメイドは

私の服を片し始めた

○○

触らないで

かしこまりました

2週間私は学校に行かせてもらってない

でもその間に

私も何もしてなかったわけじゃない

桜子と莉都は鹿賀家に一時的に雇われている

今の私の目的は

…婚約の破棄

本日ですが

学校に行かれますか?

○○

え…

○○

いいの?

はい

婚約が進んでいるため

学校ぐらいは…とのことです

婚約が進んでる?

冗談じゃないわ…

でも今は

学校に行くために…

○○

そう

○○

じゃあ準備をするわ

治くんの顔が見たい…

久しぶりの学校…

嬉しいはずなのに

○○

なんであなたがいるの?

監視が仕事なので

これじゃあ

治くんに話しかけられないじゃない

私はため息をついて教室に向かった

教室に入ると

みんなが驚いた顔をして

私を見てきた

まぁ…こうなるよね

最初に話しかけてきたのは

冬弥

○○

冬弥

お前…

そう言うと後ろのメイドを見た

冬弥

まじ?

○○

私も本望じゃない

冬弥

わかってるけど

○○

本当に頭痛くなるわ

○○

後で話したいことがあるの

○○

時間あるかしら

冬弥

今でもいいけど

○○

…そう

○○

上で待ってる

私がそう言って出ようとした時

え…

ちょうど治くんがドアから入ってきた

○○

久しぶりに見れた

○…

でも

私は無視してその横を通った

冬弥

お…

あいつ腹括ったんか?

彼氏を無視するとは…

角名

大丈夫か?

おー…

いや…こいつ

今にも死にそうな顔してるけど

○○が考えてる事は大体わかる

冬弥

おい

冬弥

なんや

冬弥

お前もそろそろ気づけよ

冬弥

お嬢様と庶民の恋なんて

冬弥

現実じゃ…

冬弥

成立しねぇよ

は…?

今にも殴りかかりそうな顔で

宮は俺の事を見た

怖…なにこいつ

○○の事になると人変わるよな

冬弥

普通に考えたら

冬弥

俺の方が

冬弥

○○にはふさわしい

ぐうの音も出ないって感じか

冬弥

だから

冬弥

諦めろ

冬弥

お前のためでもある

それはほんまか?

俺が諦めたら

○○は幸せになんのか?

冬弥

は…?

俺が居なくても

○○が幸せになるなら…

笑ってくれんなら

諦めるわ

冬弥

さぁな

冬弥

知らねぇよ

初めて見た

宮の顔だった気がした

俺はそれ以上何も言わず

○○の所へ向かった

数分後

冬弥は屋上に来た

○○

…遅かったわね

冬弥

ちょっとな

冬弥

色々あった

○○

色々…?

冬弥

で…話って?

○○

その前に

○○

席を外してくれるかしら

それはできません

本当に言うことを聞かない

冬弥

メイドさん

冬弥

相手は俺ですよ?

冬弥

そんな監視なんて

冬弥

する必要ないですよ

ですが…

冬弥が目の圧をかけると

桔梗はそそくさと外へ出ていった

○○

あなたの言う事の方が

○○

聞くみたいね

冬弥

だな

○○

話っていうのは…

○○

私情を持ち込むようで

○○

悪いけど…

○○

桜子と莉都は

○○

無事なの…?

私がそう聞くと

冬弥はフッと笑ってから

冬弥

当たり前だろ

冬弥

お前の大切な人を

冬弥

なんかするつもりはねぇな

○○

あんたが

○○

引き取ったんでしょ

冬弥

さーな

冬弥

覚えてない

○○

感謝はするわ

○○

でも…

冬弥

お前は…これから

冬弥

どうするつもりだ?

○○

え?

冬弥

宮と別れる選択肢をとんのか

○○

そんなわけ…!

冬弥

だったら

冬弥

家を出るのか?

○○

え…?

冬弥

親の反対を押し切って

冬弥

好きな人と付き合うって事は

冬弥

そういう事だぞ

冬弥

○○

わかってるつもりだった

でもそれは

本当に…つもりだったのかもしれない

冬弥

お前の意思を尊重はしたい

冬弥

でもな

冬弥

一時の感情で

冬弥

簡単に捨てて

冬弥

いいものじゃない

冬弥

家族の縁っていうのは

図星をつかれた気分だった

○○

…分かってる

○○

でも

○○

もうどうしたらいいか…

冬弥

宮とさっき話した

○○

え?

冬弥

お前がどう思うかは分からないけど

冬弥

宮は

冬弥

お前の幸せを願ってた

私はその言葉を聞いた瞬間

何か…心の奥に潜んでいた

気持ちに気づいてしまった

「諦め」

だった

頭では理解していたつもりだった

でももう

手遅れだと

気づいていたのかもしれない

○○

…うん

○○

わかった

私たちはもう…

前みたいには戻れない

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コメント

2

ユーザー
ユーザー

えーやだ!治と別れないでぇ

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