私はぶりっ子

返事は返って来ない

でも、前のように春と私の前に壁は無い

なのに返事は返って来ない

春が眠ってから1週間が経った

毎日お見舞いに来ているが目を覚まさない

私が悪美達を潰す計画なんて立ててなかったら春はこんなことにはならなかった

私は本当に馬鹿だよ

だから、そんな私には春が必要なんだよ

ガラッ

その時佐野達が入ってきた

ﾊﾞｯ

？！

私は佐野達に向かって頭を下げた

春を信じなかったのは本当に許せなかった

だからといって苦しめるのは、悪美と同じようなもんだ

私が正義のヒーローぶる悪役だったのだ

そう優しく言ってくれる佐野達

私には優しくされる資格なんてないのに

何故かその優しさに甘えてしまう

と、龍宮寺が春を見つめて言う

1週間、そう言うと佐野達は酷く顔を歪めた

私は

私は...春が目を覚ます前に

春の前から消えることにする

ダメなんだ

春の傍にいたら

私は春が居てくれたから今ここにいる

ありがとう、春

そしてさようなら

春side

ﾋﾟｯﾋﾟｯﾋﾟと、言う音がする

というか私...

私...刺されたんだ

刺されたところはまだ少し痛むけど、結構治ってきてる？

そう思ったけど病室には誰もいない

その時あるものが目に映った

少し枯れているが綺麗な花が置いてあった

多分、凜が置いたのだろう

そんな事を思って頬が緩んでいた時

ガラッ

マイキー達が入ってきた

なんだかみんな目をﾊﾟﾁﾊﾟﾁさせて驚いてるみたい

それが少し面白くてつい笑っちゃう

すると千冬くんが泣き出しちゃった

千冬くんの頭をポンポンしていると

と、言った

え？に、2週間？！

えぇぇえ、びっくりだよ...

そんな風に1人で驚いてると圭くんが申し訳なさそうに話しかけてきた

と、みんな今にも泣きそうな顔で謝ってきた

私もう怒ってないのに...

するとみんな涙を流すものだからもっとびっくり

そんなところも微笑ましいけど

だけど少し違和感がある

凜の姿が見当たらない

そうみんなに聞くと

顔を歪めた

凜がどうしたの...？

＿＿＿。

ちょっと、まってよ

消えた？凜が？

、、、

嘘つくなんて、酷いじゃん

だって

凜と私はずっと一緒なんだから

凜が何をしようとしてるかなんてわかる

だから、止めないと

その時金髪の子が呼んできたのかお医者さんも入ってきた

そんなこと、今はどうだっていい！

凜を、助けないと

その時マイキーが大きい声を出した

“いないかもしれないんだ”

うそだよ、

凜が...居ないなんて、

嘘だよ...

マイキー達はそう言って病室から出ていった

結局私は凜を

あれから数日、傷も完治し退院出来るようになった

私が目が覚めてから毎日お見舞いに来てくれたマイキー達

本当に感謝している

と、聞いてきた千冬くん

もちろん

凜が消えるなんて事は絶対にない

必ず見つけ出して叱ってやるんだから

私が真っ先に向かったのは

たくさんの思い出がある廃棄

ここには本当に沢山の思い出がある

そしてここには凜がいるという確信があった

何故ここにいるという確信があるのかは分からないが

長年の付き合いって言うものかな？笑

そう聞いてきた...確かはなまちくん！

私がそう言うとはなまちくんは目を輝やかせて褒めてくれた

えぇ、それは失礼...

そんな風にはながきくん！と話していると

奥に人影が見えた

その人影はきっと紛れもない凜だろう

私は少しづつ近づいた

そして

そう言った

ここに居るはずも無い春の声

春には分かっちゃうかぁ

そう言って春に微笑むと

と、微笑み返してくれる春

あーあ、春の傍から離れようと思ったんだけどなぁ

ここまで来たら離れられなくなるじゃん

守らなきゃいけないんだから！

本当に春は、優しい人なんだから

佐野...いやマイキー達とも和解でき、少しづつ仲良くできそうだ

どうやらもう、ぶりっ子をする必要はないみたいだ

これからは本当の私で接する事にしよう！

ｷﾞｭｯ

これからも私達はずっと一緒なのだ！

おわり