ばにら
ばにら
ばにら
ある日。東京の道端、私は独り凍えていた。
沢山の人が行き交う中、誰も私に目を向けないまま、通り去っていく。
女の子
3日前、私は家出をした。
母はホストに狂い、父はギャンブルにハマった。
お金がない中での私の扱いは酷いものだった。
ご飯なんてものは用意されていないし、お風呂にも入れない日が続いても、 親は私を気にかけようともしていなかった。
そんな中、両親が喧嘩をした。
どうやら、お金の事についての喧嘩だったらしい。
母
母
父
こんな時でも、私のことは話題にあがらない。
女の子
もう…こんなところには居られない。
家出をしよう。でもどこに行けば…?食べ物とかどうすれば……
父
母
父
父
父
母
女の子
考えがまとまらないまま、乾いた音が響きわたる。
パシンッッ!
女の子
ヒリヒリする…考えれば考えるほど、どんどん痛んでくる。
母
そう言われながら、何回も頬に痛みが走る。
母
痛い……とにかく痛い。この場から逃げたい……
母
女の子
今度は頭に激痛が走る。頭をガンガン、母に殴られる。
ヤバい…このままだとヤバい。 朦朧としている頭でも分かった。
女の子
なんにも考えがまとまっていないまま、私はこの家を飛び出した。
女の子
勢いで家を飛び出して来たのはいいけど……
女の子
今は3月…まだ少し雪も溶け残っている。
女の子
そんな時。透き通った声が聞こえた。
???
女の子
???
???
女の子
???
女の子
???
そうだった。この人に夢中で忘れたけど、お腹も空いたし、なにより寒い。
…この人についていって、大丈夫なのかな。
でも、このままだと空腹で死んでしまいそう……
少し怪しいけど、またあの家に戻るよりかはマシだよね。
女の子
???
女の子
女の子
???
女の子
???
女の子
女の子
???
そう言って、片手にモンスターエナジーを持ったこの人は微笑む。
女の子
女の子
女の子
???
???
???
女の子
???
女の子
???
女の子
女の子
女の子
???
???
女の子
???
???
女の子
女の子
女の子
???
女の子
コメント
4件
表現の仕方とかめちゃくちゃ上手い… すご…!