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噂の花屋

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噂の花屋

7 - 噂の花屋7

♥

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2020年08月04日

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噂の花屋 初めて見た人用のあらすじ

少女:由羅美玖(ゆらみく)は高校生。ある日、噂になっていた花屋に足を運ぶと青年:颯(はやて)に会う。

美玖は颯に選んでもらった花の花言葉を伝って、颯に警戒心を抱く。

一方、美玖のクラスメイトの少年:素良(そら)は颯に脅しを受ける。

そしてある日見た夢。素良の前世の記憶。そこには前世の颯がいた。

颯と前世の美玖。美亜は夫婦だった。

それを知った素良は深夜に花屋に行くとそこには颯と、ほぼ同着で来た美玖の姿。

花言葉で伝わる想いが交わり、三角関係に。

素良

今はってなんだ。

由羅 美玖(美亜)

いや、私にもよくわからなくて。でも、私は美玖ちゃんじゃないよ。

ほんとに美亜?

由羅 美玖(美亜)

うん。

素良

ちょっと待て。お前多重人格だったのか?

由羅 美玖(美亜)

違うの。私が美玖ちゃんの体を借りてここにいるだけなの。

素良

??

美亜の人格が美玖の身体に入ってるってこと?

由羅 美玖(美亜)

そう。と言っても、私が入れるのは美玖ちゃんだけ。美玖ちゃんは私の生まれ変わりみたい。

それは知ってる。

由羅 美玖(美亜)

え、

素良

いやいや、そんなファンタジーみたいな事が起きるのか?

素良

でも、前世の記憶があるんだからそれこそファンタジー…?

由羅 美玖(美亜)

あなた、美玖ちゃんのクラスメイトさんでしょ?美玖ちゃんが学校に行ってる時に見たよ。

由羅 美玖(美亜)

で、話からしてあなたも記憶があるみたいだけど。

素良

さっき、夢で見たんです。戦場でした。そいつに似たやつと話してて、美亜さんの事とか、その娘さんのこととか。

俺とそいつ、多分戦場出会ったんだと思う。いちいち覚えてないけど。

素良

お前ほんと腹黒いよな。性格変わったのか?

由羅 美玖(美亜)

まぁ、生まれ変わりとはいえ性格はちょっと変わったりするからね。私と美玖ちゃんも少し違うところあるし。

例えば?

由羅 美玖(美亜)

美玖ちゃん、人参食べれないみたい。私は好きだけど。

素良

あー…

で、美亜は何しに来たの?

由羅 美玖(美亜)

美玖ちゃんの分も話に来た。颯さんの事。

素良

俺は何を…

黙って聞いてればいいだろ。

素良

💢

由羅 美玖(美亜)

まぁまぁ。

寒いから中に入ろうか。いいよ。

花屋の中は暖かった。

颯と呼ばれた男は俺たち全員分の椅子を用意してくれた。

由羅 美玖(美亜)

まず。美玖ちゃんの視点からね。

うん

由羅 美玖(美亜)

美玖ちゃんは、今年の春頃にここに来た。噂されてたから少し気になったみたい。

由羅 美玖(美亜)

で、颯さんに出会う。颯さんは美玖ちゃんを見て私だと勘違いをした。

由羅 美玖(美亜)

だから私に気づいてもらうために花言葉を使って私に何かを伝えようとした。

うん。ほんとにあの時は出会ったばかりの美亜に見えたから。

素良

なんの花の花言葉なんだ?

由羅 美玖(美亜)

黄色い水仙。花言葉は「もう一度愛して欲しい」

素良

うわぁ

お前さ

由羅 美玖(美亜)

ふふ。美玖ちゃんはそれを知ったあと絶句してたわよ。あったばかりの人に確実な好意を向けられているなんて怖いもの。

由羅 美玖(美亜)

それから少し経って花が枯れ始めた頃。美玖ちゃんは無意識に別人になろうとして普段とは違う格好で花屋に来た。

うん、

由羅 美玖(美亜)

それから色々伝えようとしたけど、颯さんが威嚇するから美玖ちゃんひるんじゃって。

ご、ごめん。

素良

お前何してんだよ。

だって、美亜が俺になにか隠しながら伝えるなんておかしいと思ったから。

由羅 美玖(美亜)

そう。で、颯さんは今度はラベンダーの花をあげた。花言葉は「不信感」

素良

うわあ。そりゃあ美玖もおびえるわ。

悪かったな。

由羅 美玖(美亜)

颯さんは美玖ちゃんが私じゃないとやっと気づいた。

そう。で、その少しあとにそいつが。

素良

姉ちゃんに頼まれて。

お前、妹じゃなかったか?

素良

知らねぇよそこら辺は。俺が見たのは戦場の時のことだから妹の事は知らん。

由羅 美玖(美亜)

続けていい?

素良

どうぞ

ごめん

由羅 美玖(美亜)

あなた。えっと、素良くんだったかな?素良くんはお姉さんに頼まれて紫陽花を買いに来た。

由羅 美玖(美亜)

そして颯さんは青い紫陽花をあげた。花言葉は「辛抱強い愛情」

素良

そう。そんで俺びびった。美玖がどうして怖がっていたのかその時初めて理解した。

怖がっていた?

素良

うん。学校でここの花屋の事噂されていた時に話には加わっていなかったけどおびえてた。

由羅 美玖(美亜)

おびえさせちゃダメじゃない。

う、すまん。

由羅 美玖(美亜)

颯さんは素良くんが美玖ちゃんの話をしてあらかさまに敵視した。その時に前世の話をして、お前には渡さないと遠回しに告げる。

由羅 美玖(美亜)

それから美玖ちゃんは私の記憶を夢で見た。だから颯さんに会いに来た。

そう。すご勢いで走ってきた。

素良

アイツたまに突飛な行動するからなぁ。

由羅 美玖(美亜)

そう。で、夢で見たこと。ひいおばあちゃんが私だということ。それを伝えた。

由羅 美玖(美亜)

そしたらまた颯さんが威嚇するものだから、怖がった。だけじゃなくて、私を無意識に引っ張り出したの。

素良

引っ張り出した?

由羅 美玖(美亜)

そう。私、美玖ちゃんが初めてここに来た時から美玖ちゃんの中にいたんだけど、美玖ちゃんの身体を乗っ取ることは出来なくて。

だから俺が威嚇したことで美玖と美亜が重なった…?

素良

よ、よく分からん。

由羅 美玖(美亜)

まぁそこら辺はいいよ。今の私は美亜。美玖ちゃんは私の中でこの話を聞いている。だから今変わってもいいよね?

え?

素良

美亜さんが美玖になる?

由羅 美玖(美亜)

そう。じゃあ。

そう言って美亜さんは目を瞑った。目を開けた時にはさっきの美亜さんとはやっぱり違う雰囲気を持った、

美玖がいた。

由羅 美玖(美亜)

こ、こんばんは。

こんばんは。美玖ちゃん。

由羅 美玖(美亜)

こんばんは。素良くん。

素良

お、おう。

美玖ちゃんは俺のひ孫ってことになるよね。颯美は生きてる?

由羅 美玖(美亜)

お、おばあちゃんはもう82歳で。おじいちゃんは死んじゃった。

そっか。颯美の旦那さんは見たかったな。

由羅 美玖(美亜)

えっと、話してもいいですか?

うん。

素良

美玖はゆっくり話し始めた。

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コメント

1

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4人の登場人物の記憶が重なり合うのがめっちゃ面白いです!

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