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きっと私は恋におちている

第15話 - 『きっと私は恋に落ちている』第15話

2025年04月10日

#恋愛

#一次創作

わんぽち

春乃海斗

はい

恋乃美夏帆

ありがとうございます

恋乃美夏帆

…………あの、朝私うざかったですか？

春乃海斗

え！？なんで！？

春乃海斗

俺嬉しいって言わなかったっけ！？

恋乃美夏帆

い、言ってたしたけど

恋乃美夏帆

でも、振り返ってみてしつこかったかなって…………

春乃海斗

夏帆ちゃん…………

春乃海斗

…………あのさ、ごめんね

春乃海斗

昨日変なこと言ったりして

恋乃美夏帆

変なこと？

本当にキスする？〜蘇る記憶〜

恋乃美夏帆

…………あ、あの

春乃海斗

まぁ一旦置いといて

恋乃美夏帆

(置かれてしまった………)

春乃海斗

あー、その、本当のことはまだ言えないんだけどさ

恋乃美夏帆

？はい

春乃海斗

今日のこと本当に嬉しかったんだ

春乃海斗

夏帆ちゃんが自分の心配してくれてるの聞いて

春乃海斗

もう少し自分のこと考えないとだなとか、心配させたくないなとか

春乃海斗

色んなこと思った

恋乃美夏帆

………………

春乃海斗

だけど、自分が情けないとか自分が嫌になるとか

春乃海斗

自分を下げるような気持ちもあって、ぐちゃぐちゃになって

春乃海斗

そんな気持ちを夏帆ちゃんにぶつけたかもしれない

春乃海斗

本当にごめん

恋乃美夏帆

海斗くん…………

恋乃美夏帆

………私、3歳から6年生まで空手をしていたんです

春乃海斗

え………

恋乃美夏帆

ふふ、以外ですか？

春乃海斗

ちょっとだけ

恋乃美夏帆

ですよね

恋乃美夏帆

クラスの人に言うとよく以外って言われてました

恋乃美夏帆

だから変わりたいって思ったんです

恋乃美夏帆

以外なんて言葉を投げられないように

春乃海斗

…………………

恋乃美夏帆

髪とか服とか仕草とか、色々変えてみたんです

恋乃美夏帆

すごいねって、頑張ってねって言われてみたかったから

恋乃美夏帆

でも、誰も言ってくれなかった

恋乃美夏帆

『なんで空手なんてやってるの？似合わないよ』

恋乃美夏帆

『空手なんてやめて私達と遊ぼうよ』

恋乃美夏帆

『自分に合わないことしてて楽しいの？』

恋乃美夏帆

すごいねっていう言葉に届かないそんな言葉………

春乃海斗

夏帆ちゃん………

春乃海斗

もしかしてやめたのって

恋乃美夏帆

あ、いえ全然違います

恋乃美夏帆

あんな人達のことなんて気にも止めてないので

春乃海斗

そ、そっか

春乃海斗

(なんだろう、夏帆ちゃんの裏側について今すごく知りたくなった)

恋乃美夏帆

ただ認めてほしかったんですよ

恋乃美夏帆

それももう諦めましたけどね

春乃海斗

…………認めてほしい、か

恋乃美夏帆

？海斗くん？

春乃海斗

あ、ごめんね

春乃海斗

なんか、俺もそうだったのかなって

春乃海斗

俺って小さい頃から周りと少し力の差があってさ

春乃海斗

その時は俺ってすごい、世界で1番強いんだって思っててさ

恋乃美夏帆

かわいいですね！

春乃海斗

でしょ

春乃海斗

でも小学校に上がってからそれは違ったんだなって思ったよ、思い知らされた

春乃海斗

この辺ってヤケにクソ多いいじゃん？

恋乃美夏帆

そうですね

春乃海斗

しかもそいつら普通に強いし

春乃海斗

俺もボコボコにされてた

春乃海斗

今はもう解散しちゃったけど強くなりたくてチームにも入ってたし

恋乃美夏帆

本物のヤンキーだったんですね

春乃海斗

そうだね

春乃海斗

夏帆ちゃんにとってヤンキーってどういう存在？

恋乃美夏帆

え？えっと

恋乃美夏帆

誰とでも喧嘩してたり、バイクとか無免許で運転してるイメージあります

春乃海斗

ははは、やっぱりヤンキーってそんな感じだよね

春乃海斗

でもさ、俺が入ってたチームみんな良い奴なの

春乃海斗

本当に悪いことしてる奴としか喧嘩しないし、一般人を巻き込むような奴らじゃなかったんだよね

恋乃美夏帆

みんないい人達ですね

春乃海斗

うん、すごく

春乃海斗

ガキの俺のことも可愛がってくれてさ

春乃海斗

俺のことも認めてくれたんだ

恋乃美夏帆

え？

春乃海斗

俺って最初強くなりたい！って思って入ったんだけどさ

春乃海斗

総長に言われたの

総長

おい、かっちゃん

春乃海斗

なんすか

総長

お前何のためにここに入ったんだ？

春乃海斗

え？なんすかそれ

春乃海斗

もちろん強くなりたいからですけど

総長

ふーん

春乃海斗

いや、ほんとなんすか？

総長

………なんで強くなりたいんだ？

春乃海斗

………俺のこといじめてきた奴らに仕返しするためです

春乃海斗

そいつら普通に強いし、見返したいんすよ

春乃海斗

総長だって仕返しとかするでしょ？

総長

いや俺は負けたことねぇからな

春乃海斗

うざ

総長

はははっ

総長

まぁでもお前はもうすぐこのチームを出るといい

春乃海斗

………は？え、なんでですか？

総長

お前強くなりたいって言っていたな

春乃海斗

はい………

総長

もうとっくにお前は強い

春乃海斗

！……………

総長

だから一番隊にいて

総長

みんなの前に立っているんだろう？

総長

お前が何と言おうと

春乃海斗

『俺は認める』

春乃海斗

………本当あの人は何目線だよって

恋乃美夏帆

でも、その言葉のおかげで気づくことが出来たんですね

春乃海斗

………うん

春乃海斗

…………夏帆ちゃん

恋乃美夏帆

なんですか？

春乃海斗

俺も夏帆ちゃんのこと認めるよ

恋乃美夏帆

！……………

恋乃美夏帆

え？

春乃海斗

俺は夏帆ちゃんのこと全然知れてない

春乃海斗

でも、夏帆ちゃんが頑張ってることは知ってるから

恋乃美夏帆

海斗くん…………

春乃海斗

俺はどんな夏帆ちゃんでも認める！

恋乃美夏帆

…………じゃあ

恋乃美夏帆

私も海斗くんのこと認めます

恋乃美夏帆

これで認め合いです

春乃海斗

ははっ、うん！

春乃海斗

学校どうする？サボっちゃう？

恋乃美夏帆

それはいいんですけど鞄が

春乃海斗

あー、それは葵衣に任せればいいよ

春乃海斗

連絡しとくね

恋乃美夏帆

え………

春乃海斗

よっし！どっか行くかー！

恋乃美夏帆

えっ、あ、ま、待ってくださいよ〜！

春乃海斗

ボウリングしに行こうよ

恋乃美夏帆

ボウリング………！

恋乃美夏帆

私やったことないです！

春乃海斗

まじ？楽しいよ

恋乃美夏帆

楽しみです！

春乃海斗

お、葵衣既読ついた

春乃海斗

任せろだって

恋乃美夏帆

わ、本当ですか？

恋乃美夏帆

後でお礼言わないと

？？？

ん？あれは…………

恋乃美夏帆

海斗くん何も食べなくていいんですか？

春乃海斗

うん、お腹空いてないからね〜

春乃海斗

(自分にムカつきすぎてラーメン2杯食っちゃったし)

春乃海斗

あ、てか夏帆ちゃんお弁当持ってきてたんじゃないの？大丈夫？

恋乃美夏帆

あ、はい大丈夫です

恋乃美夏帆

あおちゃんがお弁当忘れちゃったみたいなので食べてもらいます

春乃海斗

またあいつ弁当忘れたのかよ

春乃海斗

こりゃ春希激おこだわ

恋乃美夏帆

あおちゃんのお兄さんですか？

春乃海斗

そー、春希くん〜

春乃海斗

シスコンなのめっちゃ

春乃海斗

あ、これ言ったの秘密ね

恋乃美夏帆

(春希さんのことは知らないけどなんだか親近感…………)

↑ ブラコンな姉

恋乃美夏帆

あ、そうだ

恋乃美夏帆

これ食べたら少し学校行ってもいいですか………？

春乃海斗

ん？うん、いいよ

春乃海斗

やっぱり鞄あった方がいい？

恋乃美夏帆

あ、いえ、その…………

恋乃美夏帆

(背負い投げした先生が心配だとは言えない…………)

春乃海斗

？まぁ、とりあえずそれ食べちゃいなよ

恋乃美夏帆

あ、はい

春乃海斗

……………………

春乃海斗

(夏帆ちゃん、本当に忘れてるのかな)

春乃海斗

(…………みんなすごいな〜)

恋乃美夏帆

海斗くん、食べ終わりましたよ

春乃海斗

え？は、早くない？

春乃海斗

ちゃんと噛んで食べた？

恋乃美夏帆

？はい、ちゃんと食べましたよ

恋乃美夏帆

そんな早いですか？

約3分で綺麗に完食

春乃海斗

夏帆ちゃんってすごいね

恋乃美夏帆

え、そんなことないですよ！

秋宮琉唯

おーい、先生〜？

仲乃明莉

気失っちゃってるね〜

仲乃明莉

(夏帆ちゃんがやったのかな、珍しいこんなことするの)

明莉ちゃ〜ん

仲乃明莉

！夏帆ちゃん！

恋乃美夏帆

あっ、やっぱりまだ先生いた！

春乃海斗

え？どゆこと？

秋宮琉唯

先輩こんちす

春乃海斗

おー、琉唯くんやっほ〜、元気してたぁ〜？

恋乃美夏帆

じ、実はちょっと邪魔で背負い投げしちゃって…………

仲乃明莉

やっぱり夏帆ちゃんだったんだ

仲乃明莉

先生も気の毒だね〜

仲乃明莉

これは3日起きないね、3日はまだ軽い

恋乃美夏帆

うぅ〜………

恋乃美夏帆

手加減ちゃんとしたの…………

仲乃明莉

大丈夫大丈夫、あたしが何とかするから ((よしよーし

恋乃美夏帆

ありがと〜

春乃海斗

(わ、いいなぁ…………)

仲乃明莉

ほら！琉唯くんも！

秋宮琉唯

え？俺も？

秋宮琉唯

よ、よしよーし(明莉嫉妬しそ〜)

春乃海斗

(は？)

恋乃美夏帆

秋宮くんまでありがとう〜

恋乃美夏帆

ところで明莉ちゃん何とかするってどうやって？

仲乃明莉

えっ、えーっとぉ〜

仲乃明莉

うーん、えへへ

恋乃美夏帆

もぉ、いつもそうやって誤魔化すんだから〜

恋乃美夏帆

無理しちゃダメだよ

仲乃明莉

はーい！

春乃海斗

おいてめぇ便所来い便所

秋宮琉唯

は？嫌に決まってんじゃないすか

秋宮琉唯

あ、嫉妬すか？嫉妬した感じすか？

秋宮琉唯

へぇ〜

春乃海斗

明莉ちゃ〜ん、こいつちょっと借りていい？

仲乃明莉

？大丈夫ですよ〜

春乃海斗

ありがと〜

秋宮琉唯

おい、離せや

春乃海斗

は？無理無理

春乃海斗

夏帆ちゃん、ちゃんと今日頭洗うんだよ

恋乃美夏帆

えっ、は、はい………

恋乃美夏帆

(へ、変な匂いしたのかな………！？)

恋乃美夏帆

(そうだとしたら恥ずかしい………！)

仲乃明莉

…………夏帆ちゃん海斗先輩のこと好きなの？

恋乃美夏帆

え…………？

恋乃美夏帆

え！？なんで分かったの！？すごい！

仲乃明莉

あ、全部言っちゃうんだ

仲乃明莉

とりあえず今は逃げよ、先生来ちゃうから！

恋乃美夏帆

え？わっ、明莉ちゃん！？

ぎゃぁー！？教頭先生ぃー！？

仲乃明莉

ほら、言ったでしょ？

恋乃美夏帆

(きょ、教頭先生だったの………！？)

恋乃美夏帆

(どうしよう私の高校生活終わっちゃったかも………)

恋乃美夏帆

明莉ちゃん

恋乃美夏帆

今までありがとう

仲乃明莉

え？どゆこと？

春乃海斗

はぁ〜〜〜〜

秋宮琉唯

腹でもいたんいすか？

春乃海斗

ちっげーわ！つかお前さぁ！

秋宮琉唯

なに？

春乃海斗

彼女いんだから他の女の子の頭触んじゃねぇーよ！

秋宮琉唯

やれって言われたし

春乃海斗

だからってさぁ！

秋宮琉唯

やれって言われたし

春乃海斗

あーこいつめんどくせぇ〜

春乃海斗

なんなのお前

秋宮琉唯

じゃあ上書きすりゃいいじゃないすか

秋宮琉唯

好きなんでしょ、夏帆先輩のこと

春乃海斗

は？別にそんなんじゃねぇーし

秋宮琉唯

はぁ〜こいつめんどくせぇ〜

秋宮琉唯

ガキかよお前

春乃海斗

あのね？琉唯くん

春乃海斗

分かってると思うけど俺先輩ね？

秋宮琉唯

だから？

春乃海斗

あーもう本当にめんどくさいこいつ

秋宮琉唯

早く戻りましょーよ

秋宮琉唯

明莉達待ってるし

春乃海斗

あ、そういえば教頭先生そのまんまにしてていいの？

秋宮琉唯

え？

春乃海斗

え？何？

秋宮琉唯

(あれ教頭だったの………？)

秋宮琉唯

(夏帆先輩…………大丈夫か？)

ｶﾞﾀﾝッ！！

春乃海斗

ストラーイク！！

春乃海斗

ボウリング楽し〜！！！

秋宮琉唯

はっ、馬鹿みたいにはしゃいでんな

仲乃明莉

琉唯くん一応あの人先輩だよ

春乃海斗

次夏帆ちゃんのば

春乃海斗

ん………………

恋乃美夏帆

…………あ、はい

春乃海斗

(…………か、夏帆ちゃんすごいなんか)

春乃海斗

(言葉に表せないくらいのオーラが……)

恋乃美夏帆

明莉ちゃん

仲乃明莉

？なぁに？

恋乃美夏帆

私がストライク決めたら先生の件全部任せてもいい？

仲乃明莉

？うん、そのつもりだったけど……

恋乃美夏帆

そっか

恋乃美夏帆

じゃあ…………

恋乃美夏帆

頑張らないとね

ｶﾞﾀﾝッ！！

秋宮琉唯

おーー

仲乃明莉

すごーい！

春乃海斗

……………こ、こわぁ

数日後

教頭先生の件は"教頭先生が貧血を起こして倒れた"で幕を閉じたのであった

高宇良葵衣

……………お弁当

高宇良葵衣

これ手作りかな？

高宇良葵衣

……………はは

高宇良葵衣

どちゃくそうめぇー！！！！！

高宇良葵衣

やば！ママのご飯より美味しい！最高なんだけど！

高宇良葵衣

めっちゃ美味しいってLIME………

高宇良葵衣

いや！電話しよ！その方が伝わる！！

この後バカでかい声で

めっちゃ美味しかった！！！！

無事夏帆の耳がおかしくなりましたとさ

きっと私は恋におちている

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わんぽち

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